00年代ベストアルバム

Back To 00's - 「00年代の名盤」を1年ごとに振り返る(2001年編)

さて、僕が初めてリアルタイムに実体験したディケイド、2000年から2009年までの「00年代」のロック名盤を、1年ごとに振り返るこの企画。第二回目のテーマは「2001年」です。

⇒第一回テーマ「2000年」記事へ


2001年の名盤 Best11
hopesandoval


01 Hope Sandoval & The Warm Inventions - Bavarian Fruit Bread
02 Aphex Twin - Drukqs
03 The Avalanches - Since I Left You
04 The Strokes - Is This It
05 Bjork - Vespertine
06 Miranda Lee Richards - The Herethereafter
07 Weezer - Weezer(The Green Album)
08 Mercury Rev - All Is Dream
09 Daft Punk - Discovery
10 Cornelius - Point
11 Herbert - Bodily Functions



2001年当時記録していた個人的な年間ベストを元に、当時リアルタイムで聴いていなかったものを足して決定しました。


一般的には、2001年はThe Strokesがデビューしたことでロックンロール・リバイバルの起こった年と位置付けられています。確かに、その年の各メディアの選ぶ代表作とか見ると、2000年とは全くベクトルが異なっていて、ほんとに価値観が一変したということがわかります。


さて、そんな2001年の僕は、この年に聴いていたいわゆる「ガレージ」「ロックンロール」的なものはThe Strokesのみ。当時僕は某CDショップでアルバイトしていて、幸運にもリリースされたばかりの新譜を店内で流しながら自分で聴くということができました。The Strokesのサンプル盤も送られてきて、UK・USでロックンロール・リバイバルの波が起きていることも知らない状態でお店でプレイ。「何このスカスカで軽い音!」とかなりビックリしました。それまで流行っていたサウンドとはまるで違ったから。
やがて2002年以降起こったムーブメントは皆さんご存じの通り。


とは言っても、この年に自分がハマっていたものは、まだ2000年と同じようにポストロック/エレクトロニカ的な色が濃く出ています。1位は、Mazzy Starでアンニュイな歌声で魅了したホープ・サンドヴァルがマイブラのドラマー、コルムと組んだユニット。アルバム全編がフォーキーかつサイケデリック、でもドリーミーでメロディアス。そしてヴェルヴェッツ風。1曲目からJesus And Mary Chainの「Drop」の秀逸カバーという傑作です。


こちらはヴェルヴェッツの「Sunday Morning」を彷彿させる「Suzanne」という曲(2曲目に収録)。



その他、これ以来同名義でアルバムを出していないAphex TwinとThe Avalanches。いずれも2011年にいよいよ新作が出るのでは?と噂されているので楽しみです。彼らは今も、テクノやダンスミュージック、サンプリングミュージックに留まらず、ロックシーンにも影響を及ぼしています。


6位のMiranda Lee Richardsは、サンフランシスコ出身の女性SSW。澄んでいて瑞々しく、それでいてけだるさも備えた歌声が魅力で、フォークを基調としたややエレクトリック風味もあるサウンドを聴かせる才色兼備のアーティストです。でもいつも、中古CD屋で100円とかで売られてるんですよね。すごくイイアルバムなのに、なぜか知名度が低いのが残念。2009年に久しぶりの新作をリリースしました。

Miranda Lee Richards - Long Goodbye



それから、5年ぶりの復活を遂げたWeezer。99年にWeezerにハマってから、初めてリアルタイムで聴く作品でした。アレンジはシンプルだけど、全部名曲。



もう一つ想い出話を。当時大学生だった僕は、友人宅のガレージを改造して作ったスタジオ兼飲み場に、いつも仲間で集まって酒を飲みながら、ギター弾いたりサンプラーいじったりドラム叩いたりと、適当にセッションして遊んでました。そこにデカいラジカセがあって、すごくウーファーが聴いてるんで、ダンスミュージックかけるとガレージ内を低音が「ズーンズーン」ってものすごく反響したんです。そんで2000年の年末に、Daft Punkの「One More Time」を初めてそこで聴いたら、低音の迫力がハンパなかった。それ以来アルバム楽しみにしてて、2001年に出たこのセカンドアルバムもすごく聴きました。そして家でずっと聴いていたら何と、ウチの母親が気に入ってしまい、「これ貸して!すごくいい!」とか言ってきたり(笑)。


全体的には、いろいろな音楽を分け隔てなく聴いてました。新しいジャンルを知るのが楽しくて、ロックンロール、エレクトロニカ、ポストロック、ダンスミュージック中心に聴きつつ、60年代~70年代のロックを掘り下げたりしてったのもこの頃。シーンも活性化してたと思います。いろんなものが生まれた、ロックシーンにとっては結構重要な年と言っていいんじゃないでしょうか。
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Fuji Rock & Summer Sonic

フジロック2011 第五弾出演者&日割り発表!!

フジロック2011の出演アーティスト、第五弾発表と出演日の日割りが発表されました。

公式はこちら


今回発表された追加アーティスト
AFRICAN HEAD CHARGE
DAD MOM GOD
THE MIDDLE EAST
SBTRKT
あらかじめ決められた恋人たちへ
80kidz
THE GET UP KIDS
HANGGAI
JAMES HOLDEN
MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS
MATE POWER
MEDI
OBRINT PAS
OKAMOTO'S
RA RA RIOT
SHONEN KNIFE
DACHAMBO
envy
ハンバートハンバート
加藤登紀子
MASAmatix
Nabowa
なぎら健壱&OWN RISK
oh sunshine
くるり
斉藤和義
SION


一挙27組です。
そして3日間のヘッドライナーも確定。
ロッド・スチュワートのいないFacesがヘッドライナーです。ということは、Kings of Leonはダメになったのか…。

注目すべきは、ON-Uの代表的ダブ・アーティストAfrican Head Charge。これは夜中にユラユラとダブでぶっトバされたいです。

そして昨年再結成した、エモーショナル・ロックの代表格The Get Up Kids。これは観たい。

The Get Up Kids - "How Long Is Too Long"


そして、「ずっと嘘だった」の斉藤和義も是非見たいです。清志郎の遺志を継ぐ者として、今後フジロックの顔になってくれないかな、とか思ってしまいます。

Fuji Rock & Summer Sonic

フジロック2011 第七弾出演者発表!!

サマーソニック2011の出演アーティストの第7弾が発表されました。

今回追加されたのは、東京会場での深夜枠。

THE HORRORS
THESE NEW PURITANS
BLACK MOUNTAIN
ESBEN AND THE WITCH
FEADZ
BREAKBOT
CARTE BLANCHE (DJ Mehdi + RITON)
BUSY PICTIONARY(Busy P + So Me)
SebastiAn


上記9組。
大きく分けると、深夜ということでダークな世界観をもったゴシックムード漂うバンドと、パーティー好き向けのエレクトロの2枚看板で、それらの系統の旬なところが集結と言ったところ。

個人的には、The HorrorsとE&TWは見逃せないですが、Pusy PやBreakbotでも弾けたいところです。

今週の10曲

今週のHOTな10曲(2011/4/24付)

今週よく聴いていた音楽や、新しく知った音楽を紹介します。今週は、間もなくアルバムリリースのデスキャブ、Cultsの新曲、The DrumsとThe Musicのフリー配信曲、映画関係でMikaとヴェルヴェッツなどをピックアップ。


Death Cab For Cutie - "Some Boys"
USインディ最重要バンドである彼らが5月末にリリースする新作「Codes & Keys」より、公式HPですでに公開されている曲の一つ。彼ららしい清涼感のある声とオーガニックでありながら実験性も感じられるサウンドは健在、というかさらに強化。



Cults - "Abducted"
デビューアルバムが5月2日にリリースされる、USのドリーミー・サイケ・デュオ。トロトロに甘いサイケデリアを、60's風なメロディとボーカルがかわいらしく仕上げています。



The Drums - "The New World"
日本の震災支援のために、海外ではチャリティ販売、日本ではフリーとなっている新曲。相変わらず、ドリーミーで心地の良いグッドメロディを聴かせてくれます。涙が…。



The Music - "Ghost Hands"
10年の活動を経て解散するThe Music。制作途中で頓挫したという、4枚目となるはずだったアルバムからの曲は彼らのオフィシャルHPからフリーダウンロードできます。バキバキのエレクトロですが、サビは高揚感のあるメロディ。解散が惜しまれます。



Metronomy - "The Look"
3rdアルバムが出たばかり。前作の脱臼エレクトロから、メンバーチェンジを経てよりポップで穏やかなサウンドに変化。



Gypsy And The Cat - "Running Romeo"
オーストラリア出身のデュオ。2010年のデビュー作が、UKのレーベルからリリースされました。この曲はどこかKillersの「Human」を思い出させる、アンセミックなダンスナンバー。



The View - "Best Lasts Forever"
彼らの3rdアルバムの本編最後を締めくくる曲。高揚感や祝祭感に満ちたメロディアスな3連バラード。



The Velvet Underground - "Oh! Sweet Nothin'"
たまたま彼らのアルバム「Loaded」を久しぶりに聴いていたら、映画「ゾンビランド」の挿入歌で使われていてビックリ。ルー・リードの声がほんとに優しく、いい曲です。



Mika, Red One - "Kick Ass (We Are Young)"
映画「キック・アス」、最高でした。メインテーマ曲は、たぶん今一番才能ある男性ソロシンガー、Mikaと、人気絶頂のプロデューサーRed Oneとコラボ。



TV On The Radio - "Forgotten"
R.I.P. Gerard Smith

00年代ベストアルバム

Back To 00's - 「00年代の名盤」を1年ごとに振り返る(2000年編)

僕は、70年代の末に生まれ、80年代に音楽に興味を持ち、90年代に、今へと繋がる「ロック」の世界に目覚めました。

なので、2000年から2009年までの「00年代」のロックというのは、初めてリアルタイムに実体験したディケイドだったわけです。10年と聞くと長い年月のようですが、10年前に好きだった音楽は今なお新鮮で色褪せていません。時代を切り取り、社会の光と影を投影した作品でありながら、普遍的なメロディを持つ音楽が長く聴かれ続けるということなんでしょうね。

60年代のビートルズの狂騒も、
70年代のパンクの喧騒も、
80年代のニューウェーブの勃興も、
90年代のグランジの衝動も、

リアルタイムで体験できなかった僕を含めた世代は、どんな体験をしてきたか?を、2000年から1年ごとに、名盤とともに振り返りたいと思います。全10回。第一回目の今回は、「2000年」です。


2000年の名盤Best11
GrandaddyTheSophtwareSlump

01 Grandaddy - The Sophtware Slump
02 Sigur Ros - Agaetis byrjun
03 Badly Drawn Boy - The Hour of Bewilderbeast
04 The Delgados - The Great Eastern
05 At The Drive-In - Relationship of Command
06 Radiohead - Kid A
07 Primal Scream - Xtrmntr
08 Yo La Tengo - And Then Nothing Turned Itself Inside-out
09 Godspeed You Black Emperor! - Lift Your Skinny Fists From Antennas To Heaven!
10 Doves - Lost Souls
11 Wheat - Hope And Adams



2000年当時記録していた個人的な年間ベストを元に、当時リアルタイムで聴いていなかったものを足して決定しました。

2000年と言うと、何だかロックシーンが停滞していたなんて表現をよく目にしますが、そうでしょうか?僕はそう思いません。確かにメインストリームというか、王道のロックシーンでは目立った動きはなかったかもしれませんが、この年のエレクトロニカ/ポストロック/音響系/アブストラクト/エモなんかのシーンは、非常に活気づいていたと記憶しています。この辺りのジャンルから、様々なサブジャンルが派生して、より実験的で刺激的なビートを持った音楽がたくさん生まれました。

また、2000年には記念すべき第一回目のサマーソニックが開催されましたが、2000年の名盤Best11にも入っているSigur RosやAt The Drive-Inが出演。クリエイティブマンは次の時代の動きを敏感に察知していたことが伺えます。

サマソニと言えば、この年の一番の後悔はAt The Drive-Inを観なかったこと。当時、あんまりうるさいロックは好きではなかったので(上のベスト11の他のラインナップを見てもらえればわかると思います)、大して気にしていませんでした。彼らのことを好きになったのは、2年くらい経ってからだったかな。もうその時にはすでに解散して、オマーとセドリックはMars Voltaとして活動していました。

Sigur Rosはサマソニ出演発表時、世間的にはまだ「誰?」的な存在でしたが、2000年の頭に"Ny Battery"のシングルが出た時に初めて知り、タワーレコードで取り寄せをしたものの入荷せず、いろいろな輸入盤店を探してやっとアルバム「Agaetis byrjun」を入手。そしてサマソニに挑みましたが、この年の個人的ベストアクトとなりました。照明をうまく使ったステージングと、ヴァイオリンの弓でギターを弾くジミー・ペイジ奏法、そして唯一無二のエンジェリックな歌声に引き込まれました。自分がアルバムを入手してしばらくしてから、タワレコなどでもぽちぽちアルバムが入荷するようになり、苦労して探し回ったのは何だったんだ…という思いをした苦い経験があります(笑)。

あと当時、「デイヴ・フリッドマンのプロデュース」というフレコミに弱くて、ピアノや管弦楽器を多用した壮大なオーケストレーションとバンドサウンドとの融合、ダイナミックなドラムサウンドにヤラレっぱなしだったので、そこら辺がよく顕れてると思います(4位と11位がフリッドマン作品)。

一般的に、この年の大事件(ロックシーンの、ですよ)と言えばRadioheadの「Kid A」でしょう。賛否両論巻き起こし衝撃を与えつつも、僕は当時Radioheadが嫌いでした。というか「Kid A」で嫌いになったんですけどね(笑)。これも、よく言われた、「彼らはロックバンドだったはずのに、打ち込みを取り入れてメロディも捨て去り、何だか難しい方向に行ってしまった」的な理由で嫌いになったんではなくて、彼らが「時代の最先端を行ってる、これを理解できない人は音楽センスなし」みたいな、彼らが神格化されてる風潮が大嫌いだったんです。そういう風潮作り出したのは、某音楽雑誌の編集長(国内盤でライナー書いてる)が原因だと思ってるので、僕はこの人も嫌いなんですけど。

「Kid A」の描き出した音世界やビートは、Aphex TwinやBoards of CanadaやAutechreあたりを聴いてる人からしたら、特に真新しいものではなかったと思います。「ロックバンドがそういうことをした」って点は評価されるべきかもしれないけど、音そのものに新鮮なものは感じられなかったです。でもこれがわからなかったらダメみたいな風潮に世間がなってきて、なんかもう、レディヘレディヘうるせーよ、おれは嫌いなんだよ、って感じになっていました。そんな思いも、翌年リリースのシングル「Pyramid Song」を聴いて吹っ飛ぶんですけれども。


で、この年で一番ファイバリットな1枚となった、Grandaddyの「The Sophtware Slump」は、アメリカはモデスト出身の5人組によるセカンドアルバム。97年のファーストでは、PavementやGuided By VoicesのようなUSローファイ・ロックにぶっ壊れたようなキーボードサウンドを散りばめたインディバンドでした。ところがこのセカンドで大変身。「2001年宇宙の旅」や、David Bowieの「Space Oddity」などへのオマージュを衒いもなく感じさせる、壮大なSF感を持ったコンセプチュアルなアルバムとなりました。特に圧巻はオープニングの"He's Simple, He's Dumb, He's the Pilot"。約9分に及ぶ、全5,6パーツにもなる、まるで宇宙旅行のような組曲です。歌詞は、宇宙空間を永遠にさまようことになった宇宙飛行士が、だんだん小さくなっていく地球に思いを馳せるというストーリー。他の収録曲も、自分が発明した何でも言うことを聴くロボットが、留守中に酒を飲んで壊れてしまうストーリーだとか、いろいろ考えさせられる詞の世界。世の中の便利なマシンや文明と、それに比例して汚れていく地球の環境。人口と自然を対比させながら、悲哀にも満ちた優しい声でジェイソンが頼りなく歌う。その悲哀がアルバム全編に満ちていて、統一感のある作品になっています。

"The Crystal Lake" by Grandaddy



彼らはこの後、2枚の素晴らしいアルバムを残し、解散してしまいます。この2枚のアルバムは、(おいおいこの記事で書きますが)いずれもリリース年のBest11に入ります。そう言えば彼らの、唯一の来日公演はこの年のサマーソニック。ほぼ最前列で観ることができた僕は、すごくラッキーでした。


(余談)
同じくこの年のサマソニに出演したColdplayは、まだアルバムデビュー前で、インドアステージの朝二くらいの出演でした。そしてクリス・マーティンが投げたタオルを、何と僕がキャッチ。これがなかなか質のいいタオルで、もう10年以上、バスタオルとして今でも使っています(笑)。ありがとう、クリス。
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Author:PUBLIC IMAGE REPUBLIC
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