ライブレポート

ライブレポート:Girls@duo MUSIC EXCHANGE

Girls Generation、すなわち少女時代のライブに行ってきました。はい嘘です。サンフランシスコのドリーミーなサーフ・ポップ・バンド(という表現も最近はあてはまらないか)、Girlsの単独公演に行ってまいりました。場所は渋谷のduo MUSIC EXCHANGE。初めて入ったハコでしたが、どこかと思いきや昔のO-EASTのところでしたね。最近行ってなかったのですが、いつの間にか変わってました。某Wikiによると、このMUSIC EXCHANGEはジャミロクワイのジェイ・ケイがプロデュースしたスペースらしい。渋谷→ギャル→JK→ジャミロ、ということでしょうか。



Girls
※ライブは5人編成でしたが、この写真の5人ではありませんよ・・・



いきなり話がそれまくってますが、まずは10月27日の単独ライブの前日、タワーレコード新宿店でアコースティックライブがあり、そちらにも行ってきたのでそのレポートを。仕事の都合で20分ほど遅れてしまったのですが、7階のイベントスペースに到着してみると既にすごい人だかり。そりゃそうだわな、もう始まってるんだから。イベントスペースは試聴機が柵代わりになっていて、その柵の中へはもういっぱいで入れない状態。おまけに店内、かなり暑い。集まった人の熱気で、ちょっとジットリきてしまった。しかたないので、柵(というか試聴機)の外で眺めることに。



アコースティックセットだし、インストアだしということであんまり期待してなかったんだけど、キーボードもドラムもありの5人編成で思ったよりしっかりしたセット。元々彼らの曲はアコースティックな音色を活かした曲が多いので、全く物足りない感がない。それどころか、メロディの良さがより前面に出ている感じ。ボーカル&ギターのクリストファー・オーウェンスはキリン柄の服を着て、終始リラックスしたムードで時に笑顔も見せ演奏していた。最後の2曲しか聴けなかったけどかなりよかったし、これで明日のライブ本番も相当期待できるぞ、と確信が持てました。インストアライブはあっという間に終了し、ふと我に返ると、自分が立っていた目の前には少女時代の試聴機(ていうか柵)でした。お、冒頭と繋がった。



さてそんなわけでduoでのライブ、まず開演前のステージを見渡すと、マイクスタンドやドラムセットに設置されたマイクに赤と白の花が活けられていた。そう言えば以前、クリストファーが花を咥えて演奏してる写真をどこかで観たのだけど、彼らのライブでは花はお決まりなのかもしれない。予定より10分ほど遅れて19時10分頃にメンバーがステージ上へ。クリストファーとJR、つまりGirlsの正規メンバーに加え、ギター、キーボード、ドラムスの計5人編成。これは前日のインストアと同じ。メンバー全員、Tシャツではなくシャツ姿と言うのも粋だ。JRはチェックのシャツの上にデニムのシャツ(左の肩の部分がほとんど破れかけてた)を重ね着、サポート3名は花柄だかなんだか、遠目にはよくわからない細かい柄。で、クリストファーは真っ白なシャツに、淡いけどカラフルなネクタイ。会場が静かな時に「Nice Tie!」と叫ぼうとしたけど、発音が危ういからやめた(笑)。クリストファー、去年のサマソニでは突然リーゼント姿で驚かせてたけど、ぼちぼち髪も伸びてきまして、後ろで縛ってました。縛るところに届かない前髪やサイドの髪は垂らしてたけど、同じ髪型を日本人がやったら相当ダサいと思った。10数年前のキムタクか金城武かっていう。しかしクリストファーがやるとものすごくカッコイイのは不思議です。



1曲目はファーストから「Laura」。4分で刻むリズムが心地よく、自然と体も動く。続いて昨年のEP「Broken Dreams Club」から「Heartbreaker」、今年リリースの新作から「Love Like A River」と、3作まんべんなく選曲されたバランスよいセットだった。ゆるやかでリラックスした雰囲気は前日のアコースティックライブの延長という趣で、ゆらゆらと体を揺すりながらレイドバック。しかしそんなゆるゆるな雰囲気も7曲目に吹っ飛ぶことに。個人的に一番ライブで聴きたかった新作の曲、「Die」だ。「We're All Gonna Die / All Gonna Die / All Gonna Die / All Gonna Die!」と叫ぶこの曲は、ハードロック調のギターリフが鳴り響き、この時ばかりはヘッドバンガーと化した(自分が)。そんなテンションMAXのところへ、今度は「Honey Bunny」で再び熱狂の渦へオーディエンスを巻き込む。さすがわかってらっしゃる、盛り上げ方うまいな。終盤に近付くにつれ、「Lust For Life」、「Vomit」とシングル曲も連発、「Morning Light」で本編をシメた。この曲はCDだとシューゲイザーみたいだけど、今回のライブではハモンドオルガンの音が入ったりしてだいぶ違った雰囲気になり、EP「Broken Dreams Club」や新作の曲群ともかなり馴染むようになっていた。あと曲順もよかったと思う。いい感じに緩急がついているから、ゆったり過ぎてダレることもなく、盛り上がり過ぎて疲れたりすることもなく心地よく観れるライブだった。



"Honey Bunny" by Girls




アンコールではクリストファーが独りでステージに登場し、リクエストだという「Summertime」を。どうやらTwitterでリクエストされた方がいるらしい。なるほどその手があったか・・・。続く「Jamie Marie」では、クリストファーの一人弾き語りの状態からギター、キーボード、ドラム、そしてJRと、一人ずつメンバーがステージに戻り途中からバンド演奏に。さらにもう一曲、ラストは名曲「Hellhole Ratrace」。この曲の前半のセンチメンタル過剰な感じは生で観ると本当にグッときた。ボーカルがヘロヘロ気味になるところも、このメロディとアレンジだと相当にエモーショナルに聞こえる。後半は徐々に盛り上がっていき、CDよりも激しめのシューゲイザー的ウォール・オブ・サウンドを築いていた。この曲の時ばかりは、もっと広い会場で観たかったなと思った。だって音が突き抜けてたから



"Hellhole Ratrace" by Girls




全ての曲が終わると、メンバーは活けてあった赤と白の花をステージからオーディエンスたちにプレゼント。それも、ポーンとか投げるんではなくて丁寧にオーディエンスの手にハイ、って渡してあげてるのがなんかジェントルで微笑ましかった。やはり彼らは粋だ。クリストファーはマイクスタンドから花がなかなか取れず手こずっていて、オーディエンスから笑いが起きたりも。そんな和やかなムードでライブ終了。



全体的に見ると、かなりいいライブだった。実はこのライブを観るまで、僕はGirlsというバンドの本質を理解しきれていなかった気がする。もちろん好きではあったんだけど(だから観にいったんだけど)。でも、ファーストのローファイ感にヤラれて、EPの洗練された音にちょっと違和感を覚えたのは確かだし、新作を聴いて「なるほど、つまりこれがやりたかったのか」と思い、再びEPを聴き返してみてEPの良さを再発見もした。だけどやはりまだ、ファーストにおけるGirlsの魅力とセカンドあるいはEPにおけるGirlsの魅力は完全に別物だった。



それがこの日のライブで、3枚の作品における彼らの魅力が初めて一致した。つまり、ファーストのリリース時はクリストファーのカルト教団育ちの過去とかそういった情報が付きまとっていたし、自宅の壁をブチ抜いて宅録したとかそんなローファイな情報が目について、そこに惹かれたりもしたんだけど、あくまでローファイバンドとして捉えていたということ。でもあのローファイ感は意図したものではなく結果的にそうなってしまったものだった。そして彼らの本質は、「うた」にあるということを今回のライブあらためて思い知らされた。感傷に満ちた甘酸っぱいメロディを、時に激しく、時に安らかに奏でることが、デビュー時から変わらない彼らの本質的な魅力なんだなーと。メロディセンスがありながらもアウトプットの間口が広いアーティストっていうのは必ず人気が長く続くし、作品を作るたびに最高傑作をアップデートできる傾向があると、最近つくづく思うんですよね。彼らの次のアルバムはどうなるんだろう。たぶん本質はそのままに、よりいろいろなスタイルを吸収したものになるんじゃないかと、今からワクワクしてます。



■10/27 duo MUSIC EXCHANGE set list
Laura
Heartbreaker
Love Like A River
Alex
Darling
My Ma
Die
Honey Bunny
Saying I Love You
Broken Dreams Club
Lust For Life
Vomit
Morning Light

-encore-
Summertime
Jamie Marie
Magic
Hellhole Ratrace


※アンコールの「Magic」抜けてたので追記しました。


あと、「サポートメンバー3人」って紹介では心もとないのでメンバー紹介も追記。

Christopher Owens - vocals / guitar
Chet "JR" White - bass
Evan Weiss - guitar
Darren Weiss - drums
Matthew Kallman - keyboard
※thx for BIG NOTHING Blog



これ、やっぱいいよ!

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