00年代ベストアルバム

Back To 00's - 「00年代の名盤」を1年ごとに振り返る(2006年編)

僕が初めてリアルタイムに実体験したディケイド、2000年から2009年までの「00年代」のロック名盤を、1年ごとに振り返るこの企画。はい、ものすごく私的な記事ですいません。世間的な評価とか、各メディアの評価とかは完全に無視した、主観的な判断に基づいたセレクトです。まあ、だから他の人が見ても面白いのかどうかわかりませんが・・・自分のための記録のつもりでやっております。


実は、第6回からは4ヶ月ぶりの更新です。第7回目となる今回のテーマは「2006年」です。



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2006年の名盤 Best11yyys-showyourbones



01 Yeah Yeah Yeahs - Show Your Bones
02 Thom Yorke - The Eraser
03 Spank Rock - Yo Yo Yo Yo Yo
04 Grandaddy - Just Like Fambly Cat
05 Eskju Divine - Heights
06 Benevento / Russo Duo - Play, Pause, Stop
07 Gnarls Barkley - St. Elsewhere
08 The Spinto Band - Nice And Nicely Done
09 Amy Winehouse - Back To Black
10 Silversun Pickups - Carnavas
11 Justin Timberlake - Future Sex / Love Sounds



2006年当時記録していた私的年間ベストを元に、当時リアルタイムで聴いていなかったものも足して決定しました。



この年の僕の年間ベスト1位は、カレン・O率いるニューヨークのスリーピース、Yeah Yeah Yeahs。ニューヨーク新世代バンドとしてシーンに登場しながら、2作目となる本作ではロサンジェルスに移住してレコーディング。そのためかドラムをはじめ、全体的にカラッとした音に。曲の方は、1st「Fever To Tell」でみせた彼らの最大の魅力-パンキッシュなボーカル、ソリッドな音色で独特のフレーズを放つギター、フリーキーで豪快なドラムはそのままに、「Gold Lion」や「Phenomena」ではテンポをぐっと落としてズッシリと重厚感を増しています。と同時に、「Cheated Hearts」や「Turn Into」では前作の「Maps」や「Y Control」に顕著だった、キャッチーかつ哀愁感漂うメロディをさらに増強させて、よりポップなサウンドとなりました。


"Phenomena" by Yeah Yeah Yeahs

この曲の2:30くらいからの展開がヤバすぎ。




この年によく聴いていたものの傾向としては、大きく分けると2つの系統に分けられます。一つはグランダディ、スピント・バンド、シルヴァーサン・ピックアップスといった、哀愁感のあるメロディアスなロック。もう一つは、斬新なリズムを追求したエレクトリック・サウンド。特に前者の系統は、今もなおヘビロテしている作品が多いです。流行り廃りとは無関係なサウンドなので長く聴けるんでしょうね。


"Hold On" by Eskju Divine

PVもかっこいい。Muse+Sigur Ros+エモなスリーピース・バンド。残念ながらすでに解散していますが、初期レディオヘッドも思い起こさせる繊細なファルセットヴォーカルと、ピアノとストリングスを全面的に配したドラマティックな曲調が特徴的。




"Lazy Eye" by Silversun Pickups

こちらはスマパン+シューゲ+エモな4人組。2:45からの激エモーショナルな展開に注目!当時からスマパンの再来とか言われてて、当のビリー・コーガン本人もお気に入りとか。略すと「SP」なところや、ベーシストが女性な点、演奏とボーカル含めた静と動の使い分けがまさにスマパン・チルドレンと言えます。




"Mountains" by The Spinto Band

Clap Your Hands Say Yeahと同時期にシーンに登場し、ともにヘロヘロなローファイポップを奏でたバンド。この2バンドはよく比較されていたというか、試聴機では常にセットで並んでいました。この年のフジロックにも出演。




一方、「斬新なリズムを追求したエレクトリック・サウンド」の方は、それってなに?という感じだけど、当時Timbalandを始めとしたメインストリームのプロデューサーたちがR&Bやヒップホップにおいて、より奇抜なビートを求め始めたし、今となっては巷に氾濫しているトランシーなシンセと四つ打ちビートも、アメリカのメインストリーム・ポップスの中ではジャスティンが最初だった気がします。実際、ジャスティンのアルバムの先行試聴会では四つ打ち曲の多さに、R&B的なノリを期待していたメディア関係者はかなり微妙な反応だったそうです。


"My Love" by Justin Timberlake

と書いておいて、ここで四つ打ちの曲を紹介しないのもどうかと思うけど、この曲はドラムの音もPVの映像もダンスもカッコよすぎなので。




"Backyard Betty" by Spank Rock

初めて聴いた時は、この奇抜なリズム感とブイブイしたベース、ピコピコしたチープな電子音、そして(おそらくエロイことばっかり歌ってんだろうな・・・)と思わせるダーティなラップに、ただ驚愕したものでした。MC Spank Rockことナイーム・ジュワンはスキニーパンツを履きこなして典型的なB-BOYスタイルから逸脱し、とてもファッショナブルだったのも印象的。もう一人の片割れトリプルエクスチェンジはThe Kills、Kele(Bloc Party)、 The Death Setなどロック系のプロデューサーとしても名を馳せています。パンク魂のこもったブーティーなエレクトロ・サウンドはかなり衝撃的でした。この年のサマソニにも出演したのですが、半野外とも言える明るいテントの小さなステージで、ものすごくえげつないサウンドをシラフな空気の中プレイしており、観客も少なく、全く盛り上がってなかった記憶があります。こういうサウンドは暗いとこでやらなきゃ。




個人的には2006年は、Spank Rockをきっかけにエレクトロ・ムーブメントが起こり始めた年でした。ブイブイなるベースと、ファンキーなリズム、アナログシンセの音なんかに反応してました。すでにJusticeもシングルで話題になっていて、翌年のJustice、Digitalism、Simian Mobile Discoといったエレクトロ勢へと繋がる基盤が出来てきた感じです。でもこの時点では「エレクトロ」って、まだノイジーなシンセと四つ打ちみたいな今のイメージはなくて、どちらかというとアフリカ・バンバータとかに倣った「エレクトロ・ファンク」「エレクトロ・ヒップホップ」っていう認識でした。それはさておき、90年代から続く僕の哀愁美メロ主義はまだまだ健在です。グランダディなんかは作品出すごとにこの「00年代の名盤」に顔出していますからね。とは言っても、彼らもこの年の作品「Just Like Fambly Cat」を最後に解散してしまい、悲嘆にくれていました。




最近5年ぶりの新譜が出ましたが、たぶんこっちの方がカッコイイです

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