ライブレポート

ライブレポート:The Pains of Being Pure At Heart@渋谷クラブクアトロ

2月17日に行われた、The Pains of Being At Heart(以下ペインズ)のライブに行ってきました。初日の東京公演は、ペインズと同じくSlumberland Recordsに所属するWeekendとのカップリング。

pobpah
Photos by Teppei, Supported by BIG NOTHING blog


場内はかなり人が入っていて、なぜか今回のアクトと親和性の薄そうなダブ曲が延々と流れる中、まずは19時にWeekendの3人が登場。初めに言っておくと、似ている名前がたくさんいますがダブステップの方ではありません。あれは「The Weeknd」ですね(笑)。


Weekendは、どこかのバンドで見たことありそうな風貌(失礼)のベース&ボーカルと、The Vaccinesのボーカルのジャスティン・ヤングをジャスティン繋がりでビーバー風のヘアスタイルにしたようなギタリスト、そしてこちらもThe Vaccinesのベースのアンリ似の長髪ドラマーの3人。


ブンブンうねるベース音に、ボトムを効かせたドラムがグイグイ引っ張る感じで、意外にもギターの音量は控えめ。曲調はシューゲイザーというよりはポストパンクな雰囲気が強く、ハンマービートを多用した曲調はThe Horrorsのセカンド「Primary Colours」期の音に少し近い印象。ただ、あそこまでの高揚感とかポップに突き抜けた感じはなくて、ひたすらストイックにミニマルに徹するといった感じ。少し単調で、長尺な曲が多かったので多少ノリにくかった感もあった。


ラストの曲はこれまでに比べポップな感じが増していたが、アップテンポで長尺だったためか、後半はドラムが明らかに疲労しているような表情を見せ、ミスショットもあったのが残念。また、音響的には高音があまり聞こえず、スネアはダンボール叩いているような音だったのが少し気になったので、もしかしたら次のペインズもこんな音…?と不安がよぎったりも。


Weekendが終了すると、前方にかなり人がなだれ込んできた。それまで左側の中央辺りで観ていた自分も、右側(ペギーちゃん側)前方に移動。場内SEはNeon Indian「Era Extrana」(アルバムを丸ごと)に切り替わった。「The Blindside Kiss」や「Hex Girlfriend」はシューゲ度も高いので、ペインズのSEとしてはナイスチョイス。しかも「Hex~」なんて、下半期ベストトラックで1位に挙げたくらい大好きな曲なので一人でかなりテンションが上がってしまった。


20時にペインズのメンバーがステージに登場。サポートギタリストを1人加えた5人編成だ。このサポートギタリスト、端っこで大人しく演奏していたが、The Drumsのコナー・ハンウィックに似てる…と思ったら何と本人だった(ライブ後に判明)!どうやらペギーちゃんと交際中らしい。そう言えば二人は別ユニットIsle of Deserted Rock Starsも組んでますね。


1st収録の「This Love Is Fucking Right」からスタート。この時思ったのは、一つは音が小さめだということと、音のバランスがいいということ。気になっていた音質面だが、そんな心配は全く無用だった。各パートの低音も高音もしっかりバランスよく聴こえていて、彼らの持つ音のキラキラ感がしっかり表現されていた。


2曲目は2011年の上半期ベストトラックでも1位に選出した「Belong」。この音はミディアムテンポな分、音のバランスが悪いと音の隙間が出てしまいがちだけど、先述のようにバランスの良い音響のおかげでグルーヴ感もバッチリ。ドラムの細かいハットのフレージングはシーケンサーで音を加え、生ドラムと同期させていた。この時はまだ音が小さかったのが残念。一番ラウドなギターが似合う曲だったのに。


この頃はまだオーディエンスも、先ほどのWeekendと同じくらいのテンションでわりとおとなし目だったのだが、最初にテンションが爆発したのは5曲目の「Heart In A Heartbreak」から。同時に、この頃から全体の出音、特にキップ君のギターの音が目に見えて大きくなり始めた。それによってペギーちゃんのコーラスがほとんど聴き取れなくなってしまったが、それ以外はバランスを崩すことなく全体的に音圧が上がり、それに伴い場内のテンションも一気にヒートアップ。手拍子やジャンプ、シンガロングも一層熱を帯びていく。


中盤、Twitter上でもやってほしいという要望が多く見られた「Young Adult Friction」では、当然のごとく「Don't Check Me Out~」のシンガロングが巻き起こり、軽快な四つ打ちビートに合わせて飛び跳ねる人が続出。1st、2ndからの他、EP「Higher Than The Stars」、初期シングル曲、そしてアルバム未収録シングル「Say No To Love」まで、コアなファンほど嬉しいセットリストで、本編ラストは彼らのバンド名を冠した初期の名曲で締めた。


アンコールでは、ますはキップ君が一人で登場し1stアルバムのオープナー「Contender」をプレイ。さらに「Everything With You」ではキップ君もノイジーにギターを弾きまくりながら激しく身をよじらしていた。そしてラストは、自分がぜひラストにやってほしいと思っていた「Strange」。イントロはパーカッションのビートを同期させていて、CD音源とはまた違った魅力が加わっていた。この曲は2ndアルバムのラストナンバーで、エンディングに相応しいドリーミーな曲。自分はこの曲の後にボーナストラックがない方がしっくりくると思い国内盤を買わなかったというほど、永遠に終わらない少年少女の夢の世界を感じさせてくれるような曲だ。そんな気分に浸りながらライブ終了。終演後はメンバーが出口付近で写真撮影やサインなどファンと交流。人柄もナイス。


The Pains Of Being Pure At Heart - "Strange"



実は彼らは昨年のフジロックにも出演していたものの、同時間帯にヘブンに出演していたNoah & The Whaleを観ていたので彼らを生で観るのは今回が初めて。噂では歌や演奏がヘタと聞いていたので(もちろんそれが彼らの味でもあるんだろうけど)ライブ自体にそこまで期待はしていなかった。


ただあの大好きな曲たちを生で聴きたいという一心で、もしかしたら音源とのギャップにガッカリさせられるかもという一抹の不安も抱きつつ臨んだのだが、そんな心配は全く無用なほどに演奏も歌もしっかりしていたし、音響的な部分も最高だった。大好きな「Even In Dreams」をやらなかったのだけが唯一の心残りだったけど、自分にとって2011年ベストアルバム1位を獲得したバンドによる、その名に恥じないライブ。至福の時間を過ごすことができた。



■2012/2/17 渋谷クラブクアトロ set list
This Love Is Fucking Right
Belong
Higher Than The Stars
The Tenure Itch
Heart In Your Heartbreak
Say No To love
Falling Over
Come Saturday
Young Adult Friction
A Teenager In Love
Heaven's Gonna Happen Now
The Pains of Being Pure At Heart

-encore-
Contender
My Terrible Friend
Everything With You
Strange




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