初聴きディスクレポート

初聴きディスクレポート Vol.35(2012年5月)

毎月恒例、今月買った&借りたアルバムの「いちばん最初に聴いたとき」の感想まとめです。



<★の解説>----------------------
★★★★★年間ベストアルバム20位以内確実
★★★★☆すばらしい
★★★☆☆標準レベルの良作
★★☆☆☆若干気になる部分あり・もっと聴きこみ必要
★☆☆☆☆期待ハズレ
☆☆☆☆☆全然ダメでした
---------------------------




ではさっそく5月の「Album of The Month」の発表です!



【Album of The Month - Beach House / Bloom】
★★★★★
beach_house

昨年のフジロックで彼らのライブを体験して以来、冷めることなくずっと続いているビーチ・ハウス熱。あれからファースト(「Beach House」:2006年リリース)とセカンド(「Devotion」:2008年リリース)も手に入れ、次作への期待も高まる中、満を持してリリースされた4作目。すでにPitchforkをはじめ各音楽メディアがこぞって高い評価を下していただけに、ストリーミング試聴もせずに心待ちにしていたアルバムだ。

彼らの最大の魅力である、牧歌的でメランコリックなメロディは今作でも健在。ヴィクトリアの憂いを帯びた歌声も、基本的には前作「Teen Dream」と大差はない。しかし新たなフェーズへ突入したなと思わせる点もいくつかみられた。これまでと同様にチープな音色のリズムマシンが使用されてはいるものの、一曲を通して終始使われている曲は少なく、その代わり本作では生ドラムがこれまで以上に全編に導入されている。リズムマシンのパートはあくまで抑制を効かせるためのものとして機能しており、生ドラムパートとのコントラストがより際立っているように感じられた。これにより、従来の無機質なビートによる箱庭的トラックが、オーガニックで温かみのあるサウンドへと大きく変貌していて、より大きなステージで演奏するのに相応しいダイナミズムを生むことに成功している。

メロディもそれに呼応するかのように明るくアンセミックなものが増えた。それによって前作「Teen Dream」で完成型をみた、幽玄で深淵なムードはいくらか後退しているものの、ヴィクトリアのこれまで以上に伸びやかで素晴らしい歌声が、その喪失感を完全に拭い去ってくれている。

トラック毎のリズム、テンポ、音色、歌といった各エレメントの完成度がおそろしく高いだけでなく、アートワークや曲順に至るアルバムとしてのトータルクオリティまで非の打ちどころがまるでない。と言いたいところだけど、ひとつだけ不満な点を挙げるなら、それはラストの「Irene」のあとシークレット・トラック「Wherever You Go」までの無音時間の長さだろう。1分くらいの無音ならまだ耐えられるのだけど、5分以上の無音はどういった意図なのかが気になる。ちなみにこのシークレット・トラックもまた珠玉の名曲であるため、無音のまましばらく放置するか曲が始まるまで早送りをずっと押し続けないと聴けないのがツライところ。

Beach House - "Lazuli"






Lacrosse / This New Year Will Be For You And Me
★★★★★
スウェーデンの6人組バンドによる、2007年リリースのアルバム。このアルバムを5年間知らずにいたことが大いに悔やまれる。キュートな女子ボーカルと、どこかとぼけた感じもする男性ボーカルによる男女混声(ほぼすべてがユニゾン)ギターポップなんだけど、なんと言ってもメロディーが素晴らしい。例えば「No More Lovesongs」なんて、一聴する限りではよくありがちなコードを使っているように感じられるが、実はあまり思い付かないような絶妙な位置のコード進行(これ、うまく説明できないです、すいません)で、非常に耳に残りやすい。

つい先月「今年リリースではない作品に5つ星は付けない」という暗黙のルールがStarsによって破られたけれど、早くも本作がそれに続く形となった。現時点で「今年リリースではない作品の年間ベスト・アルバム」暫定1位。いつもはYoutube貼るのはAlbum of The Monthだけなんだけど、どうしてもこの曲は貼っておきたい。

Lacrosse - "No More Lovesongs"






The Cribs / In The Belly of The Brazen Bull
★★★★☆
このバンドのアルバムをちゃんと聴いたのは、5作目となる本作が初めて。詳しい感想はこちらの記事「The Cribs - In The Belly of The Brazen Bull(2012/5/7Release)」に書きました。




Mint Julep / Save Your Season
★★★★☆
「シューゲイザー新世代」という括りで知った夫婦デュオ。透明感のある女性ボーカルと浮遊感のあるシンセ、時折ノイジーな音像をみせるサウンドは確かにシューゲイザー的な要素を感じさせるけど、打ち込みビートが前面に出たサウンドはむしろエレポップ的な側面が強い。さらに4AD作品にありそうな、耽美でゴシックな世界観に満ちたアートワーク(実際はVillage Greenというインディーレーベル)は、コクトー・ツインズからの影響を感じさせる。本作の全編にわたって鳴らされている美メロ/ノイズ/エレクトリックビートのマリアージュは、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「Soon」の延長線上にあるように感じられた。マイブラが91年以降もコンスタントに作品をリリースしていたら、もしかしたら今はこんなサウンドだったんじゃないかと思わせるような作品。




Death Cab For Cutie / Transatlanticism
★★★★☆
先月購入した「Plans」も素晴らしかったけど、こちらはそれ以上。熱心なファンの間では最高傑作として本作を挙げる人が多いのも頷ける。なんといっても静と動のバランスが素晴らしく、本作以降の作品ではあまりみられないようなラウドなパートは圧巻。そんな躍動感あふれる演奏とセンシティヴなベン・ギバードの歌声の組み合わせにより、全編が非常にエモーショナルなサウンドになっており、「エモの名盤」としてよく紹介されているのも妙に納得。




Azure Blue / Rule of Thirds
★★★★☆
ジャケットのアートワークからして、ドリーミーで海の似合いそうなサウンドを想像してしまうが、まさにそんなイメージ通り。ただしチルウェイヴではない。ほどよくチルでノスタルジックな雰囲気はAir FranceやKings of Convenience、Deloreanに通じるものがあるし、哀愁感漂うメロディラインはNew Orderを連想させる。「The Catcher In The Rye」(J.D.サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」の原題と同名タイトル)のシンセ・リフは、透明度の高い水色の水面で光がキラキラと乱反射しているかのようだ。夏に聴きたい一枚。




Silversun Pickups / Neck of The Woods
★★★★☆
パッと聴いて、明らかにこれまでと異なるのはドラム。過去2作では割とシンプル(しかし例えば「Well Thought Out Twinkle」の前奏終わりのフィルのように、たまにとてつもなくクールなのだが)だったドラムが、より緻密で複雑なビートを刻むようになり、打ち込みビートも導入している。また、元々正式メンバーとしてキーボーディストがいたが、これまでは「音を添える」程度だったのに対し、本作ではキーボードがしっかりメインのリフを奏でる曲などもあり、これまでのグランジ風な音像からは少し距離を置いているように感じる。

とは言え、ヘヴィなディストーション・ギターは健在だし、前作「Swoon」路線のダークな曲調のものが多いので、前作が好きなら本作もツボだと思う。先行シングル「Bloody Mary(Nerve Endings)」はシューゲイザーな趣も感じさせる名曲ながら、それでもやはりファーストの壁は越えられていないのが少し残念。




Santigold / Master of My Make-Believe
★★★★☆
Santogold名義時代のファースト「Santogold」は少しゴッタ煮感が強過ぎて方向性が見えにくく、正直好きではなかった(「Creator」だけは好きだったけど)。しかし4年ぶりとなるこのアルバムをストリーミング試聴した途端、そんな思いが吹っ飛んだ。ダブやヒップホップ、エレポップを形式的にパクるのではなく、しっかりとそれらを自分のルーツとして咀嚼した上で全く別物のサウンドに作り変えるセンスはさすがで、あまりのカッコいいサウンドにただただ驚嘆。




Magic Wands / Aloha Moon
★★★★☆
本ブログでも特集で取り上げた男女デュオ。昨今のチルウェイヴ/ドリームポップの流れを汲んでいるけど、そこにThe Raveonettes風のけだるさやキナ臭さが加わることで、「背徳的楽園への逃避」とでも言うべき甘美で危険な香りを醸し出しているところが他と一線を画していると思う。冒頭のトロピカルなムードからユルくドリーミーに展開し、中盤「Black Magic」などで危険な香りをみせつつ、再びドリーミーで締めるという構成だけど、これはもう少しバランスを取っていい流れにしてほしかったところ。




Strawberry Switchblade / Strawberry Switchblade (ふたりのイエスタデイ)
★★★★☆
85年に「Since Yesterday」が大ヒットしたグラスゴー出身の女子二人組。この曲は以前から持っていた80'sコンピのCDでよく聴いていたのだけど、最近ふと「他の曲ってどんなだろう?」と思ってYouTubeで数曲聴いてみると、不思議とどの曲も昨今のインディロックシーンにおけるエレポップやベッドルーム・エレクトロ女子(という表現はどうかと思うけど、要するにグライムスとか)と非常に近いものを感じた。キャンディのように甘く、でもどこか狂気をはらんでいる--そんな形容が似合うサウンド。

また、ボーナストラックとして収録された彼女たちのデビュー曲「Trees And Flowers」において、フリッパーズ・ギターの「Dolphin Song」の元ネタを発見できたのがうれしい。




V.A. / C86JPN
★★★★☆
1986年にNMEがコンパイルしたネオアコ/ジャングリー・ギターポップ中心のインディロックのカセット・コンピをモチーフに、16組の日本のインディ系バンドの楽曲をコンパイル。さらにはオリジナルのC86に収録されていたプライマル・スクリーム「Velocity Girl」やアナザー・サニー・デイ「Anorak City」などのカバー7曲もボーナスとして収録されているのだけど、これらのクオリティが半端ではない。普段そこまで熱心に邦楽を掘っていない、日常生活で耳に入ってくる日本の音楽だけを邦楽と捉えていると、「日本にもこんなバンドがいたのか!」と驚嘆させられる。それは決して「洋楽っぽいセンスだね」とか「日本にもこんな海外アーティストみたいなことやる人いるんだね」という自国コンプレックス前提の評価ではなく、彼らにしかできないオリジナリティを存分に発揮している点に注目したい。特にmoscow club、Occult You、Slow-Marico、Breezesquadらの個性的なサウンドは素晴らしいと思う。しかしどの曲も難解ではなく、あくまでオリジナルのC86になぞらえて「ポップでキャッチーであること」前提に曲が集められている。

このコンピの発起人や意図など詳細はわからないが、今後もこのような企画でシーンが活性化していってほしいと思う。

※こちらからフリーダウンロードできます。




Selena Gomez & The Scene / When The Sun Goes Down
★★★★☆
ディズニー・チャンネル出身のアイドル、という括りが本当に鬱陶しい。なぜならそれだけで一部のリスナーとの間に壁を作ってしまっている気がするから。しかしそれはさておき、昨今におけるUSヒットチャート常連の女性シンガーの中でも、Devとセレーナは楽曲のクオリティ(特にメロディから音選び、アルバム各曲のバラエティの豊かさなど含めて)の高さは別格だと思う。逆にレディ・ガガやケイティ・ペリーはファーストではそれが上手くいっていて、セカンドで失敗したパターンだと個人的には思っている。とは言え、確かに本作におけるバックバンド「The Scene」の役割がイマイチ見えてこないのだが(だって打ち込みメインだし)、それもまた彼女の高いアーティスト意識を裏付けるアティチュードとして捉えておきたい。シングル「Love You Like A Love Song」は、ウィーザー辺りがカバーしたらサマになりそうな歌謡曲ちっくなメロディの哀愁ソング。




Allo Darlin' / Europe
★★★☆☆
イギリスのギターポップバンド(女子ボーカル)の2作目。前作と同様、爽やかでメロディアスな曲がズラリと並んでいる。初夏の薫りを感じさせる作風はこれからの季節にもピッタリ。ただ、前作ではウィーザーの「El Scorcho」やシンディ・ローパーの「Girls Just Wanna Have Fun」などの一節を挿入するような遊びゴコロを見せてくれていたが、本作ではそれがなかったのが少し寂しくもある。




Thomas Tantrum / Mad By Moonlight
★★★☆☆
「リリー・アレンのお友達バンド」という肩書はもはや不要、デビュー作でのポップでキュートな魅力に哀愁も加わったセカンド。ソリッドなジャキジャキ音から、ディレイなどを駆使した浮遊系の音まで、多彩なギターの音色が素晴らしいうえ、ドラムも抜けのよい乾いた音で心地よく響いており、それらがミーガン・トーマスの可憐な歌声に見事にマッチして小悪魔的な雰囲気を醸し出している。ボーナストラックが4曲とも素晴らしいので、国内盤がオススメ。




Lissy Trullie / Lissy Trullie
★★★☆☆
デカダンでクールな女性アイコンとしても申し分ないリッシー嬢が、ようやくデビューフルレングスをリリース。話題となったEP「Self-Taught Learner」から既に3年経過しているけど、その時のモダンでスタイリッシュな印象はそのままに、ソリッドなロックンロールをよりキャッチーなポップなサウンドで鳴らしていて非常にカッコいい。ただ、「I Know Where You Sleep」、「Heart Sound」の2曲で同じようなテンポ、ビート感の曲が続くので、曲順にもうひと工夫ほしかったところ。




Gregory And The Hawk / Moenie & Kitchi
★★★☆☆
以前からTwitterまわりでファンの多い彼女。ウィスパーボイスが可憐なフォーク系シンガーという印象だったけど、いざアルバムを通して聴いてみるとノイジーな瞬間もあったりと音響的な意匠をいろいろ凝らしていて、聴き応えがあった。もっと冒険してもいいかな?と思ったけど、6月に3枚目のアルバムが出るそうなので、こちらが俄然楽しみになった。




Stars / Heart
★★★☆☆
2003年リリースのセカンド。相変わらずメロディラインは美しいものの、本作ではまだその後の作品でみせる「Stars節」というか、彼らの最大の持ち味が開花しきれていないように感じた。割とおとなしめで、疾走感や派手さはない。でももしかしてこれはスルメ盤になりそうな気がする。この翌年、「Set Yourself On Fire」で目覚ましい成長を遂げる片鱗は、ここで確実に見え始めてきている。




Spiritualized / Sweet Heart Sweet Light
★★★☆☆
トラックリストを見る限り長尺な印象が強かったので、いくら美メロではあっても、2小節ないし4小節のコードを頭から終わりまで繰り返す彼のミニマルな作風からすると少し疲れるのではないかと心配したのだけど、全くそんなことはなかった。8分越えの「Hey Jane」は途中のインプロパートも含め、展開にくどさを感じさせないし、何よりも美メロが過去最高レベル。特にラストを飾る「So Long You Pretty Thing」が、まるで往時のブリットポップのようにベタなキャッチーさを持ったポップナンバーとなっている。ジェイソン・ピアース曰く「ラストアルバムになるかもしれないという気で作った」(注:彼はかつて病気により生死の境をさまよった)ということだが、まさに最高傑作を作るという気概が感じられる一枚。




Michael Kiwanuka / Home Again
★★★☆☆
英BBCの選ぶ「Sound of 2012」に選ばれたシンガー。まるでモータウンのソウル・レコードを聴いているような感覚に陥るほどに、温もりを感じさせるソウルフルなスモーキー・ヴォイスで、オーティス・レディングやマーヴィン・ゲイと並列に聴いても決して見劣りしない。トラックも派手さはないものの、ボーカルの魅力を邪魔しないアコースティックな作風にしたのは大成功だったと思う。




Jason Mraz / Love Is A Four Letter Word
★★★☆☆
彼のアルバムを聴くのは2002年の「Waiting For My Rocket To Come」以来なのだが、その頃と比べると一聴してボーカリゼーションや音の質感が異なる。ラップ調のボーカルはほとんど見られなくなったし、最近の彼の傾向なのか「うた」を前面に出したシンプルな演奏が特徴的。トラックは高低音域を抑えたことにより、ジャズやAORのような落ち着いた質感が得られ、非常に聴き心地のいい音に仕上がっている。

しかし突然ロン毛パーマ&ヒゲぼうぼう姿になった彼の姿を見て、しばらくは誰だかわからなかった…。




Madonna / Like A Prayer
★★☆☆☆
先月買ったマドンナのスタジオアルバム11枚セットの続き。個人的に大好きな「True Blue」の次のアルバムということもあるし、哀愁漂う「Like A Prayer」や明るくキャッチーな「Cherish」は以前から好きな曲だったので結構期待していたが、少し肩透かしな印象。全体的に大人しい曲が多い印象だったし、ラストを飾る「Act of Contrition」は、なんだか意図がよくわからないといった感じのヘンな曲。なお、あとから軽く調べたところによると、この曲は彼女が直面した宗教的なトラブルに対する抵抗のようなものであるらしい。




Squarepusher / Ufabulum
★★☆☆☆
実は「Big Loada」以降、作品を聴いていなかったのだけど…(15年前!?うそっ!?)久々の完全エレクトロ、ドリルンベース作ということで。これまでもスルーしていたわけではなくて、アルバムを買うまではいかなくてもどんなアルバムが出て、どんなことをやっているかはチェックしていただけに、先行トラック「Dark Steering」のミュージックビデオを初めて見た時は「おっ、これは久々に初期のプッシャー節が復活か!」とプチ感激した。実際聴いてみると、やはり全編エレクトロで高速ブレイクビーツが炸裂するものではあったけど、あまり各曲の印象が残っておらず、そういう意味では期待ほどではなかったとも言える。それも「Dark Steering」が突出してキラートラック過ぎたせいなのだけど。




The Basics / /ðəˈbæzɪtʃ/
★★☆☆☆
今をときめくGotyeが本名のウォーリー・デ・バッカー(Wouter De Backer)の名で正式メンバーとして加入しているオーストラリアの3人組バンド(現在は活動休止中で、周知の通りGotyeがソロで頑張っている)による、配信のみのリリースとなった目下のところ最新アルバム。全員がリードボーカルやソングライティングを手掛けているそうで、ファウンテインズ・オブ・ウェインのアダムにも相当するほどの見事なメロディメーカーぶりが発揮された「Better」という名曲もある。他にも曲単位で聴けばいい曲は多いのだが、1枚のアルバムの中で曲ごとにスタイルがバラバラ過ぎて、やや散漫な印象。3人の個性が激しくぶつかり合っているけど、結果としてコンピレーション・アルバムのようになってしまっている。最も強烈なインパクトを放っていて一番印象に残っている曲が、特にいい曲でもなくオドロオドロしい雰囲気すら感じさせる「The Executioner」になってしまったのも残念。
thebasics



Jack White / Blunderbuss
★☆☆☆☆
ザ・ホワイト・ストライプスは「De Stijl」と「Elephant」だけは持っているとはいえ、The RaconteursもThe Dead Weatherもこれまで食指が動かなかった自分にとっては、やはり本作もピンと来ず。もちろんフジロックというシチュエーションで聴けば映えそうな楽曲多数なのはわかるのだけど…。




あと、今月はマイブラ3タイトルも買いましたが、リマスター作品であるため「初聴き」の趣旨から外れるので、タイトルとリマスターとしての感想のみ記載しておきます。

My Bloody Valentine / Isn't Anything
リマスターによる違いは正直あまりわからなかった。オリジナルと交互に聴き比べると、確かに低音が強くなっているように感じた。そのせいかよくわからないけど、1曲目「Soft As Snow(But Warm Inside)」の00:03付近のノイズのようなものがとても気になった。もしかしたらフラム(スネアを両手で同時に叩くときに、微妙にタイミングをずらすこと)なのかもしれないけど。




My Bloody Valentine / Loveless
ディスク1を聴いたとき、あまり違いはわからなかった。音量レベルが上がったなという程度。オマケにリリース直後から指摘されていた「What You Want」の02:46付近のデジタル・ノイズが想像以上に酷かった。しかしディスク2を聴いてみると、こちらの音の違いは一目瞭然。輪郭がはっきりして、高音も低音もクリアなので「音のレンジが広がる」というのがちゃんと体感できた。今後はディスク2だけを聴くと思われる。




My Bloody Valentine / EPs 1988-1991
未発表曲のクオリティが思ったより高かった。しかし(これは事前に分かっていたことだが)ディスク1と2の分け方が微妙…。ディスク1に「You Made~」と「Feed Me~」、インストルメンタル2曲と「Good For You」、「How Do You Do It」を入れ、ディスク2に「Glider」と「Tremolo」と「Sugar」「Angel」を入れてくれた方が、音の質感的には統一感が保てたと思うのだけど。
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