Grandaddy

[結成20周年記念]Grandaddyの重要曲10選

2006年の解散から約6年を経て、今年3月に再結成を宣言したUSローファイ・ポップ・バンド、Grandaddy(再結成時の記事はこちら)。2012年は再結成記念イヤーであると同時に結成20周年でもあり、さらには中心人物Jason Lytleのソロ第2作目「Dept. of Disappearance」が先日リリースされたばかりということで、それらを記念してGrandaddyの名曲の数々を紹介したいと思います。自分にとっては、オールタイムで5本の指に入るほど好きなバンドのひとつである彼らのサウンドは例えるなら、ペイヴメントにキーボード奏者が加わってウィスパーボーカルになり、ビルト・トゥ・スピルの曲を演奏しているかのような感じと言えるでしょう。

今まで彼らの楽曲を聴いたことのない人――ローファイ、USインディー(特に前述のペイヴメント、ビルト・トゥ・スピルとか)好き、スペーシーなキーボードサウンド好き、泣きメロ好きはぜひこの機会に彼らの音に触れてみてください。

grandaddy3
ルックスはこんな朴訥としていますが、ウィーザーのリヴァースも顔負けの泣きメロ量産バンド。



ここでは代表曲10曲を収録アルバムごとに紹介します。


1st「Under The Western Freeway」(1997年)
Grandaddy-Under-The-Western-Freeway
まだ粗削りで未完成な部分が残る「真のローファイ」アルバム。しかしメロディーのよさや、調子の外れたキーボード(ついでにボーカルもところどころ音程が外れている)など彼らのアイデンティティはすでに確立されています。ビッグ・キャットからのリリース。

"A.M. 180"

1stからの4thシングル。出だしのキーボードがなんともマヌケでかわいらしい。

"Summer Here Kids"

ピアノのリフが印象的な、疾走感に溢れたシングル曲。「夏が来たんだよ みんな/夏が来たなんて真っ赤なウソ/きっと楽しめますよとツーリスト・インフォのやつは言った(略)ひとりでレコードをかけて/好きな曲でも聴こう そしてのんびり過ごすんだ(略)僕はちっとも楽しくない」夏に浮かれている世間から距離を置く「はみ出し者」というキャラクターは彼らの歌詞の特徴の一つ。



2ndアルバム「The Sophtware Slump」(2000年)
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1曲目から9分近い「He's Simple, He's Dumb, He's The Pilot」で幕を開ける2nd。テクノロジーの進化や環境破壊を風刺し、SF的な世界観を持った歌詞が非常にユニーク。前作のローファイさを失うことなく洗練された作品に仕上がっており、トータルコンセプトとしての完成度の高さから、彼らの代表作として挙げるファンも多いです。

"He's Simple, He's Dumb, He's The Pilot"

デヴィッド・ボウイの「Space Oddity」にインスパイアされたと思しき曲。宇宙空間を漂流する宇宙飛行士がテーマになっています。構成も四部~五部ほどのセクションに分かれており、さながらレディオヘッドの「Paranoid Android」ライクなサイケナンバー。ちなみに3:40付近で「A.M.180」のイントロが小さく鳴っているのにお気付きでしょうか?

"Jed The Humanoid"

ガラクタで作られた万能ロボット「Jed」が、留守中にアルコールを飲んで感電し壊れてしまうというストーリー。なかなか風刺が利いた、哀愁ソングの真骨頂。ちなみに本作には「べックみたいにおもしろおかしく歌ってみたいけど/気が滅入ってしまうばかり」と歌われる姉妹曲「Jed's Other Poem (Beautiful Ground)」も収録されています。

"The Crystal Lake"

2ndからの先行シングル。チープでレトロフューチャーなキーボードのリフレインが素晴らしい。ここでは「クリスタル・レイクを離れてこんなところにやって来るんじゃなかった/どこもかしこもゴミをまき散らす連中ばかり」と痛烈に批判しています。



3rdアルバム「Sumday」(2003年)
grandaddy_sumday
プログレ的な一面もあったコンセプチュアルな前作から一転、「うた」とメロディーを重視したシンプルなサウンドに回帰した作品。

"Now It's On"

3rdアルバムからの先行シングル。サビの後半「Now It's On」の歌詞の部分でめちゃくちゃダサいオーケストラヒット(80年代に流行った「ジャン!」というシンセ音)が使われていますが、そんな意表を突く「ダサさ」も彼らの魅力のひとつ。

"Stray Dog And The Chocolate Shake"

打ち込みのビートが前面に押し出され、アナログシンセがうねりまくるアップテンポ・ナンバー。歌い出しのミスった感じやメトロノームもあえてイントロの一部にしてしまうユルさも彼らの魅力。



4thアルバム「Just Like the Fambly Cat」(2006年)
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解散が宣言されたとほぼ同時にリリースがアナウンスされた、彼らのラストアルバム。性急なパンクナンバー「50%」や美メロのインスト「Skateboarding Saves Me Twice」など楽曲もバラエティに富んでいて、彼らの魅力がぎっしりと濃縮された総集編的なアルバム。本編ラスト「This Is How It Always Starts」と、「I'll never return」という歌詞が胸を打つシークレットトラック「Shangri-La (Outro)」では、ただでさえ泣きメロ曲なのにラストアルバムのラスト曲ということで、涙なしでは聴けない名曲。YouTubeに音源が上がっていないのが残念。

"Disconnecty"

メジャー調のAメロからマイナー調のでラウドなサビへ、そして再びメジャー調へ。コード展開が秀逸です。

"Elevate Myself"

こちらも打ち込みのビートが前面に出ています。4thアルバムからの唯一のシングル。



アルバム未収録シングル「Nature Anthem」(2004)
Grandaddy_Nature Anthem
エコロジー志向な彼ららしい、自然を敬い称えた曲。着ぐるみたちが歌い踊るかわいらしいミュージックビデオ。子供声のコーラスなど、「みんなのうた」にでも取り上げられそうなピースフルなナンバー。

"Nature Anthem"






ここに挙げた10曲は、Grandaddyの楽曲の中でも代表曲や、音楽的に重要度が高そうな曲をまとめました。よって個人的に好きな10曲をセレクトしたわけではありません。彼らの曲はネットに上がっていないものも多いので、単純に自分が好きな曲全部をここで紹介できないのが残念ですが、ひとまず曲名のみ10曲ほど挙げておきます。

■1st収録
Laughing Stock

■2nd収録
Hewlett's Daughter
Underneath the Weeping Willow
Jed's Other Poem (Beautiful Ground)

■3rd収録
I'm On Standby
The Go In The Go-For-It

■4th収録
Jeez Louise
Skateboarding Saves Me Twice
This Is How It Always Starts
Shangri-La (Outro)



最後に、これをきっかけにGrandaddyのアルバムを聴いてみたい!という方へ…。もちろん時系列通り4枚聴いてもらうのがよいですが、諸事情でどれか1枚から、という場合はこちらを参考までに。

・ローファイなサウンドが好き!
→「Under The Western Freeway」

・代表作から聴きたい/サイケ、プログレ、SF風な作品が好き!
→「The Sophtware Slump」

・シンプルでアコースティックな美メロが好き!
→「Sumday」

・彼らの魅力をひとまとめにしたものが聴きたい!
→「Just Like the Fambly Cat」







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