アーティスト別ベスト

The Killersのマイ・フェイバリット・ソングBEST20

ひとつのアーティストの作品をじっくりと振り返り、個人的ベストソングを考えながら再評価をしていこうという不定期企画。今回のお題はザ・キラーズ(The Killers)です。6年ぶりとなる来日公演を間近(10月7日・8日)に控え、さらに11月には初のベストアルバム「Direct Hits」がリリースされるということで絶好のタイミングなのではないでしょうか。

ご存知かと思いますが、The Killersと言えば欧米をはじめとした世界各国ではスタジアムまたはアリーナクラスのトップアーティスト。フェスではヘッドライナー当たり前。しかしなぜか日本では海外ほどの人気がありません。そんなわけで、今まであまり良さがわからなかったという人や、もしくはちゃんと聴いたことがないという人に、ぜひここにYouTubeを貼る上位10曲、いや上位3曲だけでも聴いてもらえたら嬉しいです。もし気に入ってもらえたら、来日公演のチケットはまだ間に合います!それか来月ベスト盤を買ってみるのも良し、オリジナルアルバム4枚ともにTSUTAYAでレンタル可能なので、まずは最新作「Battle Born」辺りから聴いてみるのも良し、です。


▼こちらはデビュー当時。Vo.ブランドン・フラワーズ(右から2人目)のイケメンっぷりを見よ。
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▼最近のお姿。ブランドンは大人っぽいワイルドな雰囲気になったけど、やっぱりイケメン。
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それにしても、今回の会場であるキャパ2400人規模の新木場STUDIO COASTの2DAYSなんて、正直ソールドアウトしたとしても彼らのギャラを考えたら赤字でしょう。バンドが通常よりも安いギャラでの公演を承諾したのか、主催者がその負担を負うのかは知りませんが、日本であまり人気がないからこそ、敢えて採算度外視でもライブをやる!という意気込みを感じます。

そもそもなぜ日本であまり人気が出なかったのでしょうか?アメリカ出身ながらイギリスで先にブレイクした彼らのファースト「Hot Fuss」は、音的にもイギリスのニュー・ウェーヴやポスト・パンク、ニュー・ロマンティクスからの影響が色濃いサウンドでした。この当時は日本でもそれなりに話題になっていたと思います。2004年のフジロックにも出たし(今では考えられないけどレッドマーキーの出演)。続いてのセカンド「Sam's Town」は自分たちのルーツであるアメリカの音楽に接近…なんてよく言われているけど、言うほどでもなくない?と思います。確かに「Exitlude」なんかはアメリカっぽいけど。とにかくこの「アメリカっぽくなった」という言葉がどうにも、繊細さや緻密さを好みがちな日本人の琴線にあまり触れず、ファンが固定されなかったのかな…と考えてみたり。

続く3作目「Day & Age」はひたすら良いメロディーとダンサブルなビート、キラキラしたシンセに彩られた、まさに「日本人好みなサウンド」だったわけですが…。リリース翌年のフジロックへの出演決定後にキャンセルがあり、さらに2010年の単独公演もキャンセルという不運が重なって、何だか日本のメディアからもリスナーからも冷遇されるようになった、そんな風に思えてしまいます。ちなみに2010年のキャンセルはブランドンの母親が亡くなったため。そりゃキャンセルも仕方ないです。

2012年にリリースされた4作目「Battle Born」は、アメリカでは当初、同日にアルバムをリリースする予定だったMUSEがリリース日を変更した際に「The Killersと重なって1位が獲れなくなるのを避けた!?」なんて説が流れるほど。一方そのMUSEは日本では、フジもサマソニもヘッドライナーを経験し、さいたまスーパーアリーナを大観衆で埋め、朝のTV番組にも出演してしまうほどの人気っぷり。一体この差はどこでついてしまったのか…。

なんて愚痴ってもしょうがない(ちなみにMUSEも大好きですよ)、とにかく少しでも多くの人に彼らの最高の曲たちを聴いてもらい、来日公演にぜひ足を運んでもらいたいなーと思います。2400人規模の会場でスタジアムクラスのバンドを観る。そんなシチュエーションを想像するだけでテンション上がります。

ちなみにこの「マイ・フェイバリット・ソング」特集で取り上げるのはオリジナルアルバムを5枚以上出しているアーティストに限るというルールを設けているのですが、The Killersは4枚しか出していません。でも今やらないで、じゃあいつやるの?(以下略)ということで、特例ピックアップとなりました。それだけ、僕も今これをやりたい!という気合いと使命感に満ちています(笑)。前置きがかなり長くなりましたが、では。


■The Killersのマイ・フェイバリット・ソングBEST20
※カッコ内は収録作品


[Discography]
(1) 1st「Hot Fuss」 2004年
(2) 2nd「Sam's Town」 2006年
(3) 3rd「Day & Age」 2008年
(4) 4th「Battle Born」 2012年
(5) B面曲&レアトラックス集「Sawdust」2007年
*1 US盤リミテッド・エディションのボーナス・トラック
*2 UK盤およびオーストラリア盤のボーナス・トラック


No.20 "Flesh And Bone" (4)
No.19 "Under The Gun" (1)*1,(5)
No.18 "Sweet Talk" (5)
No.17 "Smile Like You Mean It" (1)
No.16 "From Here On Out" (4)
No.15 "For Reasons Unknown" (2)
No.14 "Runaways" (4)
No.13 "Somebody Told Me" (1)
No.12 "The Way It Was" (4)
No.11 "Read My Mind" (2)


以上、まずは20位から11位まで。「Smile Like You Mean It」や「Somebody Told Me」はライブでも定番の超盛り上がる曲ですね。「From Here On Out」はシンセではなくスライドギターを使ったカントリー調のアレンジが秀逸な、彼らの音楽的ルーツが窺い知れる美メロナンバー。「For Reasons Unknown」のシンセ・リフはPixiesの「Alec Eiffel」からヒントを得たのでは?と思うのは僕だけでしょうか。では続いて10位から1位をYouTube付きでどうぞ。


No.10 "Change Your Mind" (1),(5)*2

イントロのギターが好きです。アップテンポでメロディアスな王道ロックナンバー。1:40辺りからの転調も素晴らしいです。


No.9 "This Is Your Life" (3)

チェンバロの音とロール気味のドラムとゴスペル調の多重コーラスのリフレインをスタジアムロックに仕立てるなんて彼らにしか成し得ないですね。2009年のT in the Parkのライブ映像でどうぞ。


No.8 "Sam's Town" (2)

セカンド「Sam's Town」のオープニングを飾る曲。大仰なシンセが鳴り響くイントロ、よくわからないAメロの旋律(ブランドンのわざと音程外してるっぽい歌い方が特徴的)、それに続くサビで爆発する感じが最高です。3:00辺りからの多重コーラスパートも壮大なスケール感があっていいですね。


No.7 "All These Things That I've Done" (1)

彼らの楽曲の中でも「アンセム」という言葉が最も相応しい曲。スタジアムとか大型フェスのビッグステージが似合います。「I got soul but I'm not a soldier」の部分はライブではぜひシンガロングを。この曲は2008年の北京オリンピックの時にNIKEのCMで使われていました。曲調がオリンピックにピッタリ過ぎてナイス選曲と思いましたね。動画は2013年のロラパルーザの映像ですが、オーディエンスの熱狂ぶりにビビります。


No.6 "When You Were Young" (2)

「Sam's Town」からの先行シングル。ファーストよりもラウドでパワフルになり、特にアメリカでシングルが大ヒットしました。シンセとギターのユニゾンの部分、この旋律だけで泣けます。動画はロイヤル・アルバート・ホールでのライブ映像から。観客の飛び跳ねっぷり&シンガロングっぷりが凄まじい…これをぜひ日本でもやりたいものですが(さすがにそれは厳しいか?)。あとこの曲はミュージックビデオも映画のようで素晴らしいのでぜひ。
→The Killers - When You Were Young(Music Video)


No.5 "Miss Atomic Bomb" (4)

後ほどランクインする「Mr. Brightside」の続編的ミュージックビデオなので、2つ続けて観てほしいです。メインキャストのブランドン・フラワーズ、イザベラ・マイコ(Izabella Miko)、エリック・ロバーツ(Eric Roberts、ジュリア・ロバーツの兄)という3人は「Mr. Brightside」のビデオと同じキャスティング!タイトル的にもアンサーソング的な意味合いなんでしょうか。そういえばこの曲の終盤の間奏(3:20~)で「Mr. Brightside」によく似たギターフレーズが登場しますが、こういった過去の自分たちの曲と絡める遊び心も素敵です。


No.4 "A Dustland Fairytale" (3)

静かなピアノバラード調のイントロからジワジワと盛り上げていき、ドラムが入ってからのひたすら高揚するメロディーがたまりません。正直、「Day & Age」はこの曲をオープニングナンバーにすべきだったと思います。


No.3 "Mr. Brightside" (1)

彼らの記念すべきデビュー曲であり、一躍彼らの名前を知らしめた名曲。イントロのギターリフ、アッパーな四つ打ちビート、裏の拍にバスドラが入る位置の妙、サビ後のきらびやかなシンセとラウドなドラミングとのコントラストなど、細かいところを挙げればキリがないほどたくさんのキラー・フレーズが詰まっています。音程的にあまり抑揚のないメロディーをここまで艶っぽく歌い上げるブランドンの表現の豊かさも特筆すべき点。


No.2 "Spaceman" (3)

「オッオッオオーオッオッオッオオー」のコーラスはライブで大合唱間違いなし!細かく分けるとAメロ、Bメロ、Cメロ、サビという少し変わった展開なのですが、徐々に熱を帯びていく流麗なメロディーがキラキラのシンセとの相性バッチリで素晴らしいです。


No.1 "Human" (3)

ここまでいろいろ語っておいてナンですが、実は彼らの良さがわかったのはこの曲からでした。ファーストやセカンドの時は曲単位では好きな曲もいくつかあったけど、好きなバンドかと言われればそこまでではなかったです。「Are we human or are we dancer (僕たちは人間なのか、それともダンサーなのか)」という哲学的な歌詞が印象的。The Killersの魅力であるダンサブルなビートと哀愁メロディーと壮大なサウンドが見事に一体となった、最高の曲です。MTV EMA(Europe Music Awards)でのパフォーマンスから。プロジェクション・マッピングを駆使したステージセットがすごいです。



以上、1stから5曲、2ndから4曲、3rdから4曲、4thから5曲、B面&レアトラックス集から2曲というチョイスでしたが、各アルバムのバランスが良すぎじゃないですか。つまり彼らのアルバムはどれも押し並べてクオリティが高いと言えるのでは。ちなみに11月にリリースされるベスト盤の通常盤は、新曲を除いた13曲すべてが今回の20位以内にランクインしています。このベスト盤は個人的にも納得の選曲で、これから彼らの魅力に触れる人たちにとっては最適な入門書になると思います。

と、ここまでThe Killersについてよく知らない人たちに向けたテキストになってしまったので、ここで今回の来日公演に行く人のためのミニコーナーを。題して「The Killersのシンガロング・ガイド5選」、日本人でも簡単に歌えるということを前提に選びました。これをしっかり押さえて、当日大いに盛り上がりましょう!ロイヤル・アルバート・ホールの盛り上がりに負けない!


No.1 "All These Things That I've Done"
(サビ後)「♪I got soul but I'm not a soldier」

No.2 "Spaceman"
(間奏)「♪オッオッオオーオッオッオッオオー」

No.3 "Mr. Brightside"
(Aメロ)「♪It was only a kiss, it was only a kiss」
(サビ)「♪Jealousy / Lullabies / calling me(サビ全部歌えたらパーフェクト)」
(サビ)「♪Cause I'm Mr. Brightside」
(最後)「♪I never(×4)」

No.4 "When You Were Young"
(イントロ)「(ギターリフのメロディーで)♪オオオーオーオー」
(1番Aメロ)「♪heartache / old ways / Jesus / I dont know」
(サビ)「♪When You Were Young」

No.5 "Somebody Told Me"
(サビ前)「♪Bring it back down, bring it back down tonight, (hoo hoo)」
(サビ)「♪Well somebody told me / You had a boyfriend」
(サビ終わり)「♪A rushin', a rushin' around」


■オマケ
ブランドンのかわいい写真。
The-Killers-the-killers-77203_1920_1337.jpg


■次回アーティスト別ベスト予告
The Killersに深く関係しているあのバンドです(バンド名がどうとか…)。



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