ライブレポート

ライブレポート:My Bloody Valentine@東京国際フォーラム

9月30日に東京国際フォーラム・ホールAにて行われた、DOMMUNELIVE PREMIUM "NEW TRACKS"「my bloody valentine - World Premium Live with 相対性理論」に行ってきました。

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今年マイブラを観るのは2月に行われた新木場STUDIO COASTでの単独公演と、5月のスペインでのPremavera Soundに続き3回目(フジロックでは蹴りました)。1年に3回も来日するということ自体、数年前なら信じ難いような事態。しかしいくら好きなバンドだからと言っても、普通ならば今年3回目ともなると「今回はいいやー」となるのに、再び観たいと思った理由はいくつかある。一つはPremavera Soundでは音響が悪くて個人的にワーストアクトだったこと。二つめはこれまで行ったことのない東京国際フォーラムでライブを体験したかったということ。それから今回の名目として掲げられていた「ケヴィン・シールズの要望に忠実に、DOMMUNEが独自のシューゲイザー・サウンドシステムをこの日の為に構築」「ライヴ音響は、LIVE PAの草分けであり、日本最高峰サウンド・エンジニアの浅田泰が監修」「NEW ALBUM『mbv』からの楽曲を中心に、新たにレコーディングを果たした未発表トラックの演奏も世界初パフォーマンス?」という文句に惹かれたからだった。

先に結論言っちゃうと、さすがに音響は最高だった。ホールなので拍手の響き方からして違うわけだけど、あの轟音ノイズを全方向から浴びて、小刻みに震動する椅子に座って彼らを観るというのは、普段のスタンディングのライブでは決して味わえない別次元の体験。僕の座席は前から10列目で、会場の右側のスピーカー近くだったので音圧が半端じゃない上にステージもとてもよく見えたし、申し分ない位置だった。それから淡い期待を寄せていた未発表トラックの初パフォーマンスだけど、まあそれはなかった(笑)。平常通りのケヴィンさん。

19時開演、まずは相対性理論から。このバンドについてはそこまで詳しくないしあまり好きでもなかったんだけど、ツインドラムを要する演奏は上手くて、スタジオミュージシャンライクな小奇麗な音作りはホールの音響にとても合っていた。高音も低音も程よくバランスがとれ、「さすが日本最高峰サウンド・エンジニアだなー」と、その後のマイブラを期待せずにはいられなくなった。しかしやくしまるえつこの声はやはり苦手かな。それと個人的には、フロントを張る人にはもっとアクティブなパフォーマンスができるキャラクターを求めてしまう。もちろん彼女が徹底して「平熱なキャラ」を貫いているというのはわかるけど。でも途中で光る棒状の楽器(?)を使っていて、あれは気になった。

■2013/9/30 東京国際フォーラム 相対性理論 set list (50min)
1. キッズ・ノーリターン
2. 上海an
3. YOU&IDOL
4. BATACO
5. 帝都モダン
6. ムーンライト銀河
7. たまたまニュータウン


30分のセットチェンジを挟んで、20:20からマイブラの登場。アンプが山のように積まれたステージにメンバーが現れ、まずその配置に驚かされた。コルムがギターを構え、ビリンダはキーボードの前。これは…!?と思っていると、「Sometimes」が始まった。まさかこの曲を生で聴ける日が来るとは。音源ではディストーションギターとアコギが絶妙なバランスで鳴っているけど、ライブではディストーションの音が大きめだった。

その後は定位置に戻り、ギター兼キーボードのサポートメンバーが一人加わって「I Only Said」から次々と演奏。例によって「New You」の出だしはトチって0.5秒でやり直すし、相変わらずコルムとケヴィンはあんまりタイミングが合わない。というかケヴィンがめちゃくちゃマイペースで、コルムの方をほとんど見ない。コルムがカウントを取っているのにケヴィンがしゃべったり、とにかくコルムがカウントをやり直す場面は多く見られた。コルム大変だなあ。

序盤こそバスドラが聞こえずらかったり、音がモゴモゴしていたものの、「You Never Should」辺りから全体の高音と低音と中音のバランスが取れてきて、ボーカルも(彼らにしては)はっきりと聞こえるように。ケヴィンも今日の音響に納得しているのかエラく上機嫌でいつもよりかなり饒舌だったのには驚かされた。「僕たちのこと好きな人、手~挙げて~」とか言ってたし・・・。一方ビリンダは真っ赤なブラウスに黒のタイトスカートに真っ赤なタイツという、めちゃくちゃ上品でオシャレな衣装。客席からのビリンダコールに「…サンキュ」と返す声もかわいらしかった。

それにしても今までもそうだった気がするけど、音源では絶妙なテンポ感で揺らぎを生み出している「Only Shallow」も「To Here Knows When」も「Soon」もかなりテンポが速かったのは何でだろう?終演時間とやりたい曲数の関係なのか、その方がリズムキープしやすいからなのかよくわからないけど全体的に速かった。速い曲はとことん速かった(笑)。

「Who Sees You」はなぜだか聴いたことない曲に聞こえて、ついつい新曲かと思ってしまった。「m b v」に入ってた曲と似てるな~とは思ったけど、似てるどころか同じ曲だった(笑)。きっと無意識に「新曲が聴けるはず!」という想いが募っていたんだろうな。

終盤には再びコルムがギターを持ち、「m b v」から「Wonder 2」を披露。実はこの曲がめちゃくちゃ生で聴きたかったんだけど、何だか消化不良気味に思えた。ドラムンベースのビートをオケで流しながらの演奏だったけどケヴィン以外のメンバーは結構ヒマそうだったし、ケヴィンがマイペースにやりたいようにやっている感じで、終わり方も雑で演奏としてはまとまりがなく思えた。

ラストは毎回お馴染みの「FMWYK」「YMMR」のパンク曲2連発。「YMMR」のノイズ・ピットは約8分半と、以前に比べたら短めだったけど、着席で観ていたせいかもっと長く感じられたので適度な長さだったかなと。さっきも書いたように、座席もガタガタ揺れてたし場内の空気そのものが振動している感じ。音だけでこんなに揺れるんだーと思った。ちなみに今回音の大きさは最大128dbだったそう。ジェット機越え。それにしても普段のライブだと両手とか挙げてバリバリとノイズシャワーを浴びるんだけど、全員じっと着席しているというのはなかなかシュールな図だった。サビ終りの「Insane eyes」のあとは音源よりも長い間をとるのだけど、ケヴィンの「You made me realise」の部分はほとんど聞こえず、そのせいかその後のタイミングが結構ズレまくっていたのだけど、ズレる度にケヴィンが「おいおい…」とでも言いたげにコルムの方を向いていた。そりゃあケヴィンがちゃんと歌うか合図を送らなきゃコルムも合わせづらいだろうに。コルム大変だなあ。

演奏が終わり、オーディエンスがスタンディングオベーションと拍手喝采でメンバーを見送り。もちろんアンコールがないことは分かっているので、それを求める声もなし。人によっては生涯ベストライブにも成り得るほどの出来だったんじゃないだろうか。音響良し、何より今のバンドの状態がすごくいいなーというのが伺えるライブだった。ただ、僕は今年観た3回以外に2008年のフジロックでも観ているけどさすがにこれは越えられなかった。まああの時は初めてのマイブラだったし、まさか観れるとは思ってなかったっていう心情的な部分も大きいので仕方ないとして、今年観た3回の中では圧倒的に今回が一番良かった。バンドの調子がいい今の状態で、ぜひ新作EPのリリースを実現してほしいと思う。


■2013/9/30 東京国際フォーラム My Bloody Valentine set list (100min)
1. Sometimes
2. I Only Said
3. When You Sleep
4. New You
5. You Never Should
6. Honey Power
7. Cigarette In Your Bed
8. Only Tomorrow
9. Come In Alone
10. Only Shallow
11. Thorn
12. Nothing Much To Loose
13. Who Sees You
14. To Here Knows When
15. Wonder 2
16. Soon
17. Feed Me With Your Kiss
18. You Made Me Realise



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