ライブレポート

ライブレポート:tieemo@所沢航空記念公園

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11月9日・10日に所沢航空記念公園の野外ステージで開催された「エモ」をテーマに掲げたフェス、tieemoに行ってきました。両日ともヘッドライナーはThe Get Up Kids(以下TGUK)で、9日は「エモの金字塔」の呼び声高い名盤であるファースト「Four Minute Mile」、10日はまたしても「エモの金字塔」としての呼び声高い超名盤のセカンド「Something To Write Home About」を中心としたセット。僕はこのセカンド作が個人的に大変思い入れ深いので、10日の方に行ってきました。


▼The Get Up Kids - Something To Write Home About


※このアルバムはこちらの記事でも取り上げています。
The Get Up Kidsのマイ・フェイバリット・ソングBEST30
最初から最後まで完璧な、捨て曲なしのアルバム
年代別・アルバム推定再生回数ランキング(1990年代編) 7位


その他の出演アーティストは、いずれも「エモ」というワードで直接・間接問わず繋がりのあるアーティストばかり。条例により夜間は音が出せないため、11時半に開演し18時頃には終演するというものだったけど、特に物足りないとか、早すぎるとかは感じなかった。初めて行った所沢航空記念公園は思ったよりも市街地の中にあり、これは確かに夜間は音出せないわと。飛行機が展示してあったりする公園内を歩いて会場に向かったのだけど、手が回らなかったのかそれらしい案内はなく、それっぽい感じの人の流れと聞こえてくるリハの音を頼りに会場へ。風船がたくさん飾られていて、文化祭ノリにも近いこじんまりした感じ。フジやサマソニのような大規模フェスとはだいぶ趣が異なるけど、このハンドメイド感は好感が持てた。


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所沢航空記念公園。会場はこの写真のもっと右側


この日は午前中曇り空で、そこまで寒くはないものの若干の風あり。しかし椅子に座ってじっとしていると足元から冷えてくる。ステージは屋根付きだけど強風の中で雨が降ると吹き込んでくる作り。ステージ前のモッシュピットはあまり広くなく、後方はすり鉢状に椅子が並んでいて、どこにいてものんびりとステージを見ることができる。これくらいの規模のフェスにはピッタリの会場かもしれない。

TGUK以外のバンドはどれもほとんどよく知らないアーティストばかりだったけど、あえて予習はせず。1組目はcinema staff。お客さんはステージ前も2列くらいしかいなくて、やはりTGUK目当ての人が多いのか、まだお客さんも少なく体力温存中な感じ。cinema staffはTGUKからの影響が強そうな切ない系のメロディを持つギターロックだったけど、ちょっとボーカルが歌上手すぎたかな…きれいに歌い上げるタイプというか。ルックスもキレイめで、自分のイメージする「エモ」とは少し遠い感じではあった(ディスりではない)。

続いてはこのフェスの発起人が所属しているChoir touched teras chord。さっきまでと比べてだいぶドラムとベースの音が小さい。ドラマーはおそらくロックドラムではなくジャズドラムとかやってきた人なのだろうか、叩き方がとてもソフトタッチだった。ギターは3本だけどディストーションの音圧で押し切るタイプとは真逆で、キラキラしたフレーズを幾重にも重ねるタイプ。

次はOCEANLANEの武居創。アコースティックサウンドと美しいメロディーが、お昼時にまったりと心地よい。この頃から晴れ間も出てきて、少し気温も上がって過ごしやすい感じに。途中のMCでは、「最近ハードコアバンドをやってるんですけど…でもバンド名言っちゃダメって言われてて…まあちょっと調べて聴いてみてください、って聴けねえわ!まあいいいわ」みたいな、ちょっと呑んでる?っぽいノリだった。

BIGMAMAが登場する頃には、少し風が吹いて周りの紅葉した葉っぱが客席に舞い散り、なんだか少し舞台演出ちっくでもあった。そしてそれまではやや少なかったステージ前のお客さんも増え、BIGMAMAのタオルを持ったファンも多数集結。なるほど人気があるバンドなんですね。バイオリンの女性メンバーがいる構成がユニーク。

トリ前はthe band apart。噂ではリズム隊が演奏巧みと聴いていたけど、リズム隊のみならず全員うまくて、ダンサブルでファンキーなグルーヴにつられて座っていたオーディエンスもどんどん下に降りてくる。気付けば前方は人が溢れるくらいいっぱいに。ベースの人のMC「僕甘いの好きなんで、友人が紅茶に砂糖いっぱい入れてくれたんですよ。そしたらそれ全部塩で」とか「さっきサムゲタンスープ飲んでたんですけど、前歯に肉が挟まって演奏に集中できなくて」では場内が笑いに包まれた。

そしていよいよTGUKの登場。トリとはいえ、まだ15時半なので明るい。Jimmy Eat WorldやWaking Ashlandなど「エモ」にまつわるBGMが流れる転換を経て登場したメンバーは、確かに太ったりオッサン化していたけど、髪型とかヒゲとか一応気を遣ってる感じはアリ。そして一曲目、アルバムと同じ「Holiday」からスタート。この時前から3列目くらいにいたのだけど、演奏が始まった途端にもの凄いモッシュやダイブが起こり、あっという間にはじき出された。みんなさっきまで大人しかったのに(笑)!やっぱりTGUK目当てのお客さん多かったんだなあ。ちなみにあんまり前の方行くと出音がよく聞こえないので、少し下がって観た方が吉だった。

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ダイバーが完全に上下ひっくり返ってます。頭打ってないか心配


「Something~」中心のセットということで、全体的に織り交ぜつつ「Something」からの割合が多い程度かなーと思っていたけど、2曲目「Action & Action」、3曲目「Valentine」(一番好きな曲!)と、アルバムの曲順通りにプレイ。モタったりとか年齢を感じさせる部分もあるかな?と実は心配をしていたし、それも仕方ないとさえ思っていたのだけど、そんな心配は全く要らなかった。曲によっては音源よりも飛ばしていたし、マットの声も全然衰えていない。演奏も当時と全く変わらないほどにタイトでアツかった。それにしても次々と繰り出される曲全てが名曲。さすが捨て曲なしの名盤…。そしてアルバムと同じように「I'll Catch You」で優しく終了。メンバーも一旦ステージからはける。気付けば辺りは暗くなっていた。

当然の如くアンコールが起き、メンバー再登場。「Something~」全曲演奏だけでも十分満足だったんだけど、ここからがさらにすごかった。本当はアンコールは3曲のみの予定だったらしいけど、時間が巻き気味だったこともあってかなんと11曲も演奏!しかも前日のプログラムであった「Four Minute Mile」から7曲もやってしまうという、ある意味2日分楽しめるくらいの大サービス。さらにはB面曲として編集盤「Eudora」に収録されていたThe Cureのカバー「Close To Me」や「Red Letter Day EP」に収録されている隠れた名曲「Mass Pike」、さらには「Four Minute Mile」以前にレコーディングされた最初期の曲「Woodson」までプレイ!熱心なファンには堪らない完璧なセットは、ラスト「Washington Square Park」でアッパーに駆け抜けて終了。

18時にはトリの演奏も終わってしまうし飲食の出店も7店、ステージはひとつと小規模なフェスではあったけど、入場もトイレも混雑はなかったし、コンサート運営会社ではない主催によるフェスの第一回目としては大成功だったのでは。最終的にはお客さんもだいぶ入っていたし、3枚セットで先行購入なら送料込みで5,000円とリーズナブルなチケットのお値段もありがたい。第一回目ということと資金面のせいか、今回海外アーティストは1組だけだったけど、この成功を受けて次回は2、3組呼んでもらえたら嬉しい(難しいかもしれないけど)。あとはヘタに規模を拡大せず、こじんまりとした手作り感のある要素は継続してほしいと思う。


■The Get Up Kids setlist
1. Holiday
2. Action & Action
3. Valentine
4. Red Letter Day
5. Out of Reach
6. Ten Minutes
7. The Company Dime
8. My Apology
9. I'm A Loner Dottie, A Rebel
10. Long Goodnight
11. Close To Home
12. I'll Catch You

-encore-
13. Coming Clean
14. Woodson
15. Fall Semester
16. Lowercase West Thomas
17. Stay Gold, Ponyboy
18. Shorty
19. Close To Me
20. The Only You Want
21. Mass Pike
22. Don't Hate Me
23. Washington Square Park
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