初聴きディスクレポート

初聴きディスクレポート Vol.55(2014年1月)

2014年1月に初聴きした音源の感想まとめ。2014年も昨年に引き続き、新譜と旧譜は同じくらいの割合で聴きたいと思ってます。あと邦楽をもっとたくさん聴いていきたいのと、全体的に購入数は抑えめにして一枚一枚をじっくり聴き込みたいなと(去年の頭にも同じこと言ってた…)。今月は、そんな今年の抱負が反映された感じになってます。

あと、今回から書き方を変えました。まずそのアーティストや作品の簡単な説明をして、感想は具体的に良かった点と悪かった点を箇条書きでまとめました。

<★の解説>----------------------
★★★★★ 年間ベストアルバム20位以内クラス*
★★★★☆ すばらしい
★★★☆☆ 標準レベルの良作
★★☆☆☆ 若干気になる部分あり・もっと聴きこみ必要
★☆☆☆☆ 期待ハズレ
☆☆☆☆☆ 全然ダメでした

*今年リリース作ではない場合、旧譜のみから選ぶ年間ベストアルバムの20位以内クラス
----------------------------

では2014年最初の「Album of The Month」から。たぶん邦楽作品の選出は初めてじゃないかな?


■■■■■Album of The Month■■■■■
銀杏BOYZ / 光のなかに立っていてね (2014)
★★★★★
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制作に約5年を費やした9年振りとなるセカンド(*)。メンバー自身の手による打ち込みなど試行錯誤の末、2000年代以降の邦楽ロックにおいて最重要とも言えそうな作品を完成させたものの、リリースを前にしてvo.峯田以外のメンバーが全員脱退。
*2005年の2作品はともにファーストという位置付けとのこと

[GOOD]
▼いろんなタイプの曲があって混沌としているのに単なる寄せ集め感がなく、その混沌によって作品としてまとまっている
▼洋楽含め様々なジャンルの音楽が実によく研究され、表面的なパクリでも丸パクリでもなく彼らなりのやり方で表現されている
▼前2作よりも格段に表現の幅が広がり、技術面もアップして音楽的な豊かさがある
▼ラスト「ぽあだむ」「僕たちは世界を変えることができない」の瑞々しいメロディーが最高
▼シューゲイザー風な「金輪際」、ノイズとラップが入り混じるエレクトロ「愛してるってゆってよね」、アイドル風ダンスポップな「I DON'T WANNA DIE FOREVER」と連なる3曲の流れが良い
▼アートワークが素晴らしい

[BAD]
▼「光」の後半のラウドパートはもう少しコンパクトでも良かった

銀杏BOYZ - "ぽあだむ" ※曲は4:12から




ZZZ's / prescription (2012)
★★★★★
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神戸出身、現在はNYを拠点に活動するポストパンク/ゴス/ニューウェイヴ/ハードコア/ノイズ/インダストリアルなどからの影響が色濃い女性3人組。先日行われたSavages大阪公演でサポートアクトに抜擢された。

[GOOD]
▼ギター、ベース、ドラムすべての音が硬質でパンキッシュ
▼絶叫女子ボーカル

[BAD]
▼薬袋と処方箋を模したジャケが微妙

ZZZ's - "G's"



Apparat / Krieg Un Freiden (Music For Theatre)
(2013)

★★★★☆

ドイツのテクノ/エレクトロニカ系プロデューサーによる7作目。トルストイの「戦争と平和」を基にした演劇用に制作された楽曲をまとめたアルバム。

[GOOD]
▼映像的で美しいサウンドスケープ
▼演劇がモチーフということで展開にストーリー性が感じられる
▼シューゲイザー風とも言えるノイズと、ピアノやストリングスによる美しいサウンドとのコントラストによりSigur Rósばりの叙情性
▼静と動に重きを置いた展開

[BAD]
▼ビートレスな曲がほとんどなので、聴くシチュエーションは選びそう



Warpaint / Warpaint (2014)
★★★★☆

LAを拠点に活動する女性4人組によるセルフタイトルのセカンド作。Floodがプロデュース、ナイジェル・ゴドリッチがミキシング、クリス・カニンガムがアートワークを担当。

[GOOD]
▼「Hi」、「Disco//very」を筆頭に、ヒップホップやディスコから影響を受けたと思しきビートに重きが置かれ、前作からの変化が感じられる

[BAD]
▼全体的にグルーヴィーだけど、スリリングでパンキッシュな展開は前作より後退



銀杏BOYZ / 君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命 (2005)
★★★☆☆

GOING STEADY解散後にvo.峯田和伸を中心に結成。「DOOR」と同発のファーストアルバム。「駆け抜けて性春」ではYUKIがゲストボーカルで参加。

[GOOD]
▼いわゆる「青春パンク」という認識だったので今さら聴いてもダサいだけだろうと思ったけど、ノイジーでトラッシーなサウンドが意外と良い
▼70年代フォーク調な「なんて悪意に満ちた平和なんだろう」がいいアクセントになっている
▼「あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す」の最後にPixiesの「Debaser」が挿入されていたりと、ルーツが垣間見えて面白い

[BAD]
▼後半になるにつれてだんだんと音がクリアになり曲調もポップになっていくのは狙いなのだろうけどバランス悪く感じられる
▼全14曲でトータル72分と長過ぎるし、最後の3曲だけでも25分超ある



銀杏BOYZ / DOOR (2005)
★★★☆☆

前述の「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」と同発のファーストアルバム。

[GOOD]
▼よりトラッシーでパンク度が高い一方で、後半はWeezerばりの美メロパワーポップ多し

[BAD]
▼パンクな前半から次第にメロディアスでクリアな音になっていく構成は「君と僕の第三次~」と同じ。であればパンクアルバムとポップアルバムの2枚に分けた方が作品としてまとまったと思う



Cocteau Twins / Four-Calendar Café (1993)
★★★☆☆

デビュー時から在籍していた4ADを離れFontanaレーベルからのリリースとなった8作目。

[GOOD]
▼エリザベス・フレイザーのエンジェリックな声にさらに磨きがかかり、曲調もひたすら美しい曲ばかりで統一感がある

[BAD]
▼これまでのアルバムでは曲によってドラムの音色を使い分けたりエフェクトをかけることによってチープながらに味があったけど、今作ではすべて生音に似せた打ち込みという感じで単調
▼ダークさやゴスな部分が完全になくなり、美しさに満ちている代わりに刺激には欠ける



ZZZ's / Magnetica (2013)
★★★☆☆
cover-zzz.jpg
前述の「prescription」に次いでリリースされた4曲入りEP。

[GOOD]
▼「prescription」同様、パンキッシュな音と絶叫ボーカルが激クール

[BAD]
▼「prescription」と比べると歌の比重がやや減り、ミニマルな印象

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