ライブレポート

ライブレポート:The 1975@赤坂BLITZ

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昨年8月に原宿ASTRO HALLで行われた初の単独公演にも行きましたが、今回もまたThe 1975のライブに行ってきました。2月4日に赤坂BLITZにて行われたジャパンツアー東京公演。


まずはサポート・アクトのSwim Deepから。こちらは以前YouTubeで数曲を聴いたことがある程度で、特に印象にも残らなかったし好きでも嫌いでもない存在。しかし彼らのルックスやファッションに関する話題はそれなりに目にした気が。ステージに登場したメンバーはサポートを加えた5人編成で、噂のファッションはダサい感じが一周廻ってオシャレ…なのかよくわからないビミョーな感じ。白のタートルネックの裾をズボンにインするのはちょっとなあ。すでに各所で指摘されているけどこの日の彼らは出音が悪かったこともあり、また突出したセンスやテクニック、またはカリスマ性が感じられるわけでもなく、ライブを観てもなお印象は以前とあまり変わらずでした(辛口)。

Swim Deepのパフォーマンスが終わってセットチェンジの合間に、先ほどまでより明らかに人口密度が増してきてた(Swim Deepのときから女性が多かったけど、さらに)。右手側の前方ブロックで観ていたのだけど、周りは外国人率も高く、モデル風な女性グループもちらほら。Vo.マシュー風にサイドを刈り上げた長髪の男性も数名見かけた。そんな光景を見ながら、アイドル的な人気と確かな演奏力を兼ね備えたバンドが本当に久しぶりに現れたなあと感慨に浸っていたら暗転。オープニングSEとして、彼らのデビューアルバムのオープニングトラックであり、自身のバンド名をタイトルに冠した「The 1975」が流れ始めた。

メンバーがステージに登場するや大歓声。でも、不思議とアイドルのような所謂「黄色い声」ではなかった。彼らはただルックス目当てのライトな音楽ファンを集めるようなバンドではないんですね。様々なジャンルの音楽から影響を受け、それを独自のセンスでまとめ上げる確固たるセンスとテクニックを持ったバンドであり、盲信的なファンではなく男女を問わずコアな音楽リスナーから熱狂されている、近年の日本においては稀な海外バンドだと思う。ステージ上の彼ら、とりわけ圧倒的な存在感を放つフロントマンのマシューに注がれる視線は、男女とも一様に「かっこいい・・・!」というものだったけど、それは「イケメン・・・!」の意味ではなく純粋にアーティスト/ロックスターとしてのカリスマ性に惹かれたものがほとんどだったと思う。正直自分も、もし彼らがThe 1975としてでなかったらドラムのジョージ以外は全くイケメンだとは思わないけど、演奏している姿を見ると確かに全員イケメンに思えてしまう。不思議です。

ライブの方はというと、1曲目「The City」のイントロのドラムが鳴らされた瞬間から驚かされた。音の出かたがSwim Deepの時と全く違う。もちろんThe 1975とSwim Deepはサウンド的に全く異なるのでメンバーが理想とする音作りが異なるのは当然だけど、The 1975はドラムの細かな響きやエレクトロニクス含めた全体の音のバランスに至るまで、彼らの理想とするサウンドが妥協なく忠実に再現されているように感じられた。繊細な音とダイナミックな音が互いを邪魔することなく鳴っていたし、ボーカルはディレイはやや強めにだったけど、80年代のメインストリームから大きな影響を受けた彼らからすればその「過剰さ」も妙に納得。

実は昨年のiTunes Festivalのライブ映像を事前に観ていたので、序盤に「Milk」をやることは予測していた。しかしそれでも、2曲目にこの曲が演奏された時はかなりアガった。ライブの盛り上げ方として、序盤にヒットシングルやアップテンポな曲を持ってくることは定番だけど、彼らの場合最もアップテンポで盛り上がる曲といえば「Sex」だろう。でも「Sex」はラストにとっておいて、その代わりに曲調がやや似たこの曲(ちなみにEPのシークレット・トラックである)を持ってくることで、ライブの瞬発力を高めることに成功していた。

メンバー全員がメインの楽器以外にもサンプラー、キーボード、ドラムパッドなどの電子音を操ることができるため、表現の幅が広いのも彼らの魅力だと思うし、「Menswear」のように全員で電子楽器を奏でるアンビエント/ダブステップ色の強い曲においても、しっかりとライブならではの肉体性が打ち出せているのも素晴らしかった。

セットリストは彼らのデビューアルバムからほぼ万遍なく、本編で全14曲をプレイ。ライブの鉄板曲というか、特に盛り上がるアンセム曲もいつの間にか「The City」「Settle Down」「Heart Out」「Girls」と増え、それらを各所にバランスよく配置することで全くダレない見事なセットリストだった。本編終了時点でまだ「Chocolate」「Sex」が演奏されておらず、否が応にもアンコールへの期待が高まる。そしてアンコール、マシューの「Now everybody's dead」というアツいシャウトがかっこいい「Robbers」から始まり、合唱と熱狂が渦巻いた「Chocolate」と「Sex」2連発でシメ。

そういえば、彼らはまだアルバムデビューからまだ4ヶ月ほどしか経っていない「新人」バンドだったことを思い出した。そんなことを忘れさせるくらいに、カリスマティックなオーラと数多のインディーバンドにはないポップな普遍性、そして熱のこもったをパフォーマンス力にただただ圧倒。僕は彼らに関して「今後が楽しみだ」ばかり言っている気がするけど、やはり今後が一番楽しみなバンドだ。


■The 1975 2014.2.4 setlist

(Opening) The 1975
1 The City
2 Milk
3 M.O.N.E.Y.
4 So Far (It’s Alright)
5 Talk!
6 She Way Out
7 Head.Cars.Bending
8 Settle Down
9 Heart Out
10 Pressure
11 Fallingforyou
12 You
13 Menswear
14 Girls

-encore-
15 Robbers
16 Chocolate
17 Sex




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