初聴きディスクレポート

初聴きディスクレポート Vol.56(2014年2月)

2014年2月に初聴きした音源の感想まとめ。前回から、良かった点と悪かった点を箇条書きで書くやり方にしたんですけど、実際やってみたら簡単どころか却って書きづらかったので元に戻します・・・。

そして2月は新譜(=2014年リリース作品)なし。古くは1973年から最新は2011年リリースという旧譜のみになりました。旧譜掘り、とても楽しいし芋づる式にいろいろ興味湧いて止まらなくなります。

<★の解説>----------------------
★★★★★ 年間ベストアルバム20位以内クラス*
★★★★☆ すばらしい
★★★☆☆ 標準レベルの良作
★★☆☆☆ 若干気になる部分あり・もっと聴きこみ必要
★☆☆☆☆ 期待ハズレ
☆☆☆☆☆ 全然ダメでした

*今年リリース作ではない場合、旧譜のみから選ぶ年間ベストアルバムの20位以内クラス
----------------------------

では今月の「Album of The Month」から。

■■■■■Album of The Month■■■■■
Beastie Boys / Check Your Head (1992)
★★★★★
Beastie Boys Check Your Head

ヒップホップの枠に留まらず、メンバーのルーツでもあるハードコアパンクやMoney Markを加えてのジャズファンクなどさまざまなジャンルを取り入れた3作目。どんなスタイルだろうと彼ららしいユーモアセンスに溢れていてとてもかっこいいし、こういうゴッタ煮感もまた、いかにも多種多様な人種が集まるNYCという感じ。これを機に、80年代~90年代の彼らのアルバムを集めたいと思います。

Beastie Boys - "Jimmy James"




Pixies / Bossanova (1990)
★★★★★


2004年にベスト盤を買ったきり掘り下げずにいたバンド。僕にとってはBlurと同様、いい曲はすごくいいけどヘンな曲も多いという印象が強くてオリジナル作にはなかなか手が出せなかったんですよね。去年からオリジナル作をリリース順に聴き始めて、これまでの作品は自分のなかで中ヒットどまりだったけど本作でようやく大ヒット。いろんなタイプの曲があるのにバラバラな印象になることなく、メロディもこれまで以上に素晴らしいうえに彼ららしいひねくれた展開も健在。なおかつ全体の流れ(曲順)も良い。

Pixies - "Allison"




Mobb Deep / The Infamous (1995)
★★★★★


個人的にヒップホップはラップよりもトラック、とりわけビートを最重要視しているのだけど、彼らはまずビートがとてもかっこいいと思う。重低音バスドラと対照的な、ハットとスネアのシャープで乾いた音が最高。それに加え、おそらくジャズからと思しきピアノやトランペットのフレーズのサンプリングをミニマルにループするトラックもとてもかっこいいし、キレッキレのハードコア・ラップもかっこいい。詳しくないけどフローっていうのかな?ラップのリズムというか、ライムの位置が見事としか言いようがない。…と、さっきから「かっこいい」しか言ってないけど、この作品には本当にその言葉がピッタリ。

Mobb Deep - "Survival of The Fittest"




荒井由美 / Super Best of Yumi Arai 1972-1976
(2000)

★★★★☆


ユーミンの荒井由美時代のオリジナルアルバム4作品を全部揃えようとしたところ、一部の作品の在庫がお店になかったのでベスト盤にて(ジャケ的に「COBALT HOUR」は所持していたかったけど)。4作品で全41曲あるうち、本作には30曲が収録されているので、逆に漏れた曲が気になるところだけど、もちろん代表曲は全曲網羅されている。幼少期から耳馴染みのある「やさしさに包まれたなら」「卒業写真 」「あの日にかえりたい」など、ノスタルジック過ぎて泣ける。あらためていい曲だなーと実感させられた。



thee michelle gun elephant / Chicken Zombies
(1997)

★★★★☆


実は初聴きではなく、高校生の頃カセットテープでよく聴いていた作品。TMGEの中でも一番好きなアルバムなので買い直した。久々に通して聴くと本当にかっこよくて、やはり彼らは日本のロックバンドの最高峰なのだと再認識。特に十数年ぶりに聴いた気がする「サニー・サイド・リバー」は、忘れかけていたあの頃の気持ちを鮮明に思い出させてくれたし、単純な「懐かしさ」以上に心を震わせるものがあった。



De La Soul / 3 Feet High and Rising (1989)
★★★★☆


本作のリリース25周年を記念して、25時間限定で過去の全アルバムを無料配信した彼ら。太っ腹すぎ・・・。全部ダウンロードさせてもらったのでまずはこのデビューアルバムから。ヒップホップの名盤として挙げられることも多いだけあってとてもポップでカラフルで、ジャケットのイメージそのまま。中でも「Eye Know」がとりわけ光っている。



The Velvet Underground / VU (1985)
★★★★☆


未発表音源をコンパイルした編集盤。とはいっても単なるボツ曲の寄せ集めなどではなく、オリジナルアルバム収録曲にヒケをとらないほどのクオリティの楽曲ばかり。以前よりボーナストラックやサントラで知っていて好きだった「Stephanie Says」と「I'm Sticking with You」が収録されているのも嬉しい。



Lou Reed / Berlin (1973)
★★★★☆


コンセプチュアルでストーリー仕立てな作品というだけあって、美しい音色をもつ繊細な楽曲がドラマティックに展開していく構成が素晴らしかった。まるで映画や演劇を見ているかのように、さまざまな情景が浮かぶ作品。



Deee-Lite / World Clique (1990)
★★★★☆


かつてテイ・トウワが在籍し、wikiによると「当時はまだまだマイナーだったハウス・ミュージックを斬新にポピュラー化して一世風靡した最初のグループ」。本作に収録されている彼らの代表曲「Groove Is In the Heart」は全米4位を記録したらしく、確かに当時FMラジオなどでかかりまくっていた記憶が。ユーロハウスとかイタロハウスなんて言葉が思い浮かぶ能天気でグルーヴィーな曲や、当時のバブリーなカルチャーの記憶が蘇りそうなファンキーなブレイクビーツなど、いま聴くととても新鮮。そろそろ本格的にリバイバルの波が来てもいいのでは。



Jay-Z & Kanye West / Watch the Throne (2011)
★★★☆☆


昨年の個人的年間ベストアルバムで9位だったカニエと31位だったJay Zによるコラボ作。パッと一回聴いた限りだとカニエがそれほど目立ってはいなくて(先輩であるJay Zを立てたんだろうか)、Jay Zのアルバムにカニエがゲスト参加している感じに近い、という印象。よって「両者の個性が激しくぶつかり合ったヤバイ作品」とまではいかないものの、ニーナ・シモンやオーティス・レディングなどのサンプリング・センスは相変わらずさすが。本作の中で最もカニエっぽい音に仕上がっている「Niggas In Paris」が一番かっこよかった。



The Cure / The Top (1984)
★★★☆☆


個人的に彼らの最高傑作だと思っている「Pornography」の次にリリースされた作品。「Pornography」で極めたダーク&ゴスな世界観と次の「The Head on the Door」におけるポップ性の両方が備わることで、その2作をシームレスに繋いでいる。ジャケットから少し中東風なイメージが感じられたのだけど、メロディにもどこか中東っぽさがあり、民族楽器のようなパーカッションも多用されていて面白い。昨年から始まったThe Cureオリジナルアルバム開拓は、これにてデビュー作から92年の「Wish」までをコンプリート。



Kanye West / The College Dropout (2004)
★★★☆☆


2004年リリースの記念すべきデビューアルバム。この当時はまだ彼のクリエイティヴな才能は今ほど爆発していなくて、時代のせいもあるのだろうけど割とオーセンティックなヒップホップという感じ。そのせいか、「Yeezus」や「My Beautiful Dark Twisted Fantasy」など最近の作品を聴いた後だと少し物足りなさも感じられる。ただそんな中にもサンプリングのネタや音色の選び方ひとつにもセンスの良さが感じられる。



R.E.M. / Automatic for the People (1992)
★★★☆☆


これまで彼らのアルバムは 「Reveal」しか持っていなくて、そこからなかなか手が伸びなかったのだけど、MTVで流れていた「Nightswimming」を聴いたのが本作を手に取ったキッカケ。一曲目の「Drive」では「なんか思ったよりも暗いな」と感じたものの、その後は中盤以降に向けてどんどん曲が良くなっていく。よく彼らの人気曲として挙げられていたことから曲名だけは知っていた「Everybody Hurts」も素晴らしかった。ドラムの入っていない曲が意外に多く、全体的にアコースティック色が強いけど、ピアノやストリングスやキーボードを効果的に使うことによって瑞々しい作品になっている。



Outkast / Stankonia (2000)
★★★☆☆


Outkastといえば、この次のアルバム「Speakerboxxx/The Love Below」が大ヒットしていた当時(2003年)によく聴いており、「ヒップホップの概念を壊したグループ」という認識が強かった。このアルバムは「B.O.B.」をはじめヒップホップの範疇から大きく逸脱した楽曲のほかR&Bやソウル色の強い楽曲も多く、このメロウ&ファンキーなミクスチャー感覚は「Speakerboxxx/The Love Below」への布石となっていると言えそう。それにしても複数のインタールードを含むとはいえ、全24曲は多すぎ。70分を超える尺もマイナス。



Cocteau Twins / Milk and Kisses (1996)
★★★☆☆


コクトー・ツインズの目下ラスト・アルバム。実は以前にも持っていたのだけど10年ほど前に一度手放し(中古屋に売ったってことです)ており、ゆったりふわふわしすぎて退屈だったというのが当時の理由だったと記憶している。美しいメロディやエリザベス・フレイザーのボーカルは素晴らしいのだけど、前作「Four-Calendar Café」同様に、4ADを離れた後期の彼らは初期のささくれ立ったポスト・パンクな感じが希薄で、やはり物足りなさを感じるのも確か。でも、この時代の彼らの作品は例えばEnyaみたいに、ロックではなくヒーリング・ミュージックと捉えて聴くべきなのでは、とも思う。
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