ライブレポート

ライブレポート:YEBISU MUSIC WEEKEND

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11月1日から3日にかけて恵比寿ガーデンホールなどで行われたライブ/トーク/プレゼン一体型のイベント、YEBISU MUSIC WEEKENDに行ってきました。5,500円の3日間フリーパスを購入し、1日目のトークセッションの日は参加できなかったものの、2日目・3日目はライブやトークを存分に楽しめました。

出演アクトは、このところ個人的に非常にアツいNature Danger Gang、OGRE YOU ASSHOLE、Charisma.comのみならず、気になる存在だったベルハー(BELLRING少女ハート)、ゆるめるモ!のアイドル2組にAwesome City Club、吉田ヨウヘイgroupまでもが出演、さらには細野晴臣も!これは行かない理由がありません。ジャンルは一見バラバラなようで、実は近年の多様性に富んだ日本の音楽シーンの面白い部分をうまく切り取ったジャストなメンツと言えるのでは。これらが5,500円で観れてしまうとは…。

さらに、先日参加したBIG PARADE 2014と同様、主に「これから音楽とどう向き合っていくか」をテーマとしたいくつかのトークセッションにも参加して、いずれも有意義で興味深い内容でした。トークセッションに関しては中身と自分の意見にまで触れるとものすごく長くなってしまうのでまたの機会にということで、ここではライブをメインとしたイベントレポートを書きます。





<11月2日>

■BELLRING少女ハート
13:10-13:45 The Garden Hall ホールステージ
アイドルグループのライブ初体験。前方にはベルハーTシャツを着たガチファンと思しき人たちが多数集結。セーラー服と黒い羽のお馴染みの衣装で5人が登場するや、たちまち「音楽フェス」から「アイドルの現場」へと空気が一変。ステージと観客が一体になり、ガチファンの掛け声や派手なアクションにただただ圧倒された。ステージ上のメンバーの動きに合わせ、しゃがんだり寝転がったり左右に激しく移動し、ただ立ち尽くすしかない一見さん(自分含む)など眼中にないといった勢いで動きまくり。ベルハーの面々もフロアにダイブしたり毒霧(ってか水?)を口から噴射したり果物を投げてナイフに刺したりとアグレッシブかつユニークなパフォーマンスがアツかった。にしても、とにかく曲がいいのが最高。


■杏窪彌
13:50-14:20 The Garden Hall ロビーステージ
台湾出身のMINをボーカルとするエキゾチックネオポップバンド4人組。ライブを観るのは2度目で、前回観た時にはわりと勢い任せなところも感じられたのだけど、今回は音源通りにゆるふわな雰囲気を保ちつつしっかり聴かせる演奏スタイル。石川さゆりばりに悲哀のこもった表情で歌われる「台湾海峡冬景色」は、杏窪彌のこれまでのイメージを覆すような正統派アジアンポップ・バラードで驚かされた。最近はオーガスタ関連のイベントに出演したり、本格的なスタジオでのレコーディング風景も公開されていることから、もしかしたら近いうちにアルバムが出るのかも?とても楽しみ。


■ミツメ
14:25-15:00 The Garden Hall ホールステージ
フジロック'13のルーキーステージでも観た彼ら。ユルくチルな雰囲気のポップな楽曲から始まり、徐々にエレクトリックな要素が増えていくライブの構成は良かった。たまにリズムがズレたり強弱が不安定だったりするドラムがちょっと残念。あと「常に平熱でいる」ということが彼らのポリシーなのかもしれないけど、個人的には終盤のノイズパートのような部分では動きにも激しさが欲しいところ。


■黒木渚
15:30-16:05 The Garden Hall ホールステージ
オープニングは1人で弾き語り。続いてバックバンド3人を加え、激しくもキャッチーな曲を演奏。初めて彼女の曲を聴いたけど、矢井田瞳に近いかな?と思った。休憩のため途中で離脱。


■コッテル
16:10-16:40 The Garden Hall ロビーステージ
まずはお面、カラフルなアフロのヅラ、カラフルなロンTという派手(だけどチープ)なDJが現れ、続いてバキバキのトライバル・ビートとともにエキゾチックな装飾を施した小柄な女性・コッテルさんが登場。M.I.A.の2013年作『Mathangi』に収録されていそうな無国籍ゴッタ煮サウンドはとてもかっこいい。腰の装飾や額のペイントなどで異国的ムードを漂わせ、露出度も高めなコッテルさんが妖しく踊り歌うのだけど、明るすぎるステージや、バックのガラスの向こうに見える喫煙所でくつろぐ人たちとそびえ立つマンションがパフォーマンスや楽曲とミスマッチで、彼女の世界観がイマイチ表現しきれていなかったのが残念。それにしてもコッテルさん、ステージ外では性格のいいごくフツーの女の子なんだろうな。何となく控えめな性格がパフォーマンスにもにじみ出ていた。

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■THE NOVEMBERS
16:45-17:20 The Garden Hall ホールステージ
フジロックでは重めのビートにゴリゴリのヘヴィな曲もやっていたけど、この日はアップテンポな曲が中心。おそらく今回の全ステージで最も音がデカかったに違いない。新作(未聴)の曲と思しきドリーミーな曲がいいアクセントになっていた。


■ゆるめるモ!
17:45-18:15 The Garden Room ライブステージ
ついさっき人生初アイドルライブ体験だったというのに、早くも2回目。こちらもやはり前方にはコアなファンが集まっているけど、よく見るとベルハーのTシャツを着ている人も多数。ファン被っているのか。陽性なメロディーの四つ打ちダンス曲がメインで、ベルハーより正統派アイドルっぽい。途中でメンバーの一人が客席にダイブしスカートがめくれるハプニングがあったが、ステージに戻ると「オマエらパンツ見ただろー!見たやつ1万円な!え、安い?じゃあ10万!」というツンなキャラに、ファンも歓喜していた。


■Soggy Cheerios
19:00-19:25 The Garden Hall ホールステージ
これまでの「イマ面白い音」から一転。ワールドスタンダードの鈴木惣一朗とカーネーション直枝政広によるユニットは、オーガニックで普遍的なサウンドで、場内をジェントルなムードで和ませてくれた。この会場はホールなのであまり激しいロック系サウンドには向いておらず、先ほどのTHE NOVEMBERSのときもフロア後方では音が反響しあっていたのが難点だが、Soggy Cheeriosの音楽にはこの会場はピッタリ。ハーフオープンのハイハットのシャリーンという音やフロアタムの低い残響音、スネアのリムショットなども心地よく響いていた。


■細野晴臣
19:35-19:50 The Garden Hall ホールステージ
Soggy Cheeriosのセットを一部引き継ぐ形のステージ。細野さんのアコースティックギターの音色と素朴な歌声、アップライト・ベースの心地よい響きがSoggy Cheerios同様に素晴らしかった。…が、人が出入りするたびに隣のステージから奇声が。本来のタイムテーブルでは演奏時間はズレており、互いの演奏を邪魔しないように配慮されていたんだけど、ホールステージ側が押してしまったためにまる被りしてしまったのは残念。またこの「押し」によりガーデンルームステージ側の次のアクトNATURE DANGER GANGと時間が被ってしまったのでやむなく途中退出。自分が扉を開けた時も奇声が入ってきてしまったのは心苦しかった。


■NATURE DANGER GANG
19:55-20:25 The Garden Room ライブステージ
先月のCONNECT歌舞伎町に続いて2回目となる「いま最もカオスで最も面白い現場」なNDG。前回はフロアとステージの境目がない場所で両者が入り乱れ最高にカオティックだったけど、今回は柵があるしどうなるのか?しかもガーデンプレイス的にいろいろNGなのでは?と気を揉んだけど、そんな心配は無用だった。会場に入った瞬間に頭のネジが吹っ飛んで大モッシュに加わってしまうほどアドレナリン出まくり。否が応にも興奮させられっぱなしで、思わずよくわからない、NDGとは無関係の舞台(?)のチラシを受け取ってしまった。そんなところも含め、最高。

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■OGRE YOU ASSHOLE
20:35-21:20 The Garden Hall ホールステージ
いつもアルバム音源とは全く異なるアレンジで演奏する彼ら。先月リリースされた新作『ペーパークラフト』の楽曲がどのようなアレンジで披露されるのかと期待。今回もやはり、シンプルながら大胆でサイケデリックなアレンジが施され、緩急が激しかったり曲をシームレスに繋いだりと予測不能なライブ。ボーカルがとてもクリアに聞こえたのも彼らなりの音響へのこだわりが感じられた。




<11月3日>

■Awesome City Club
13:10-13:40 The Garden Room ライブステージ
ネットで何曲か聴いたことがある程度だった彼ら。大森靖子も観たいので最初の5分だけ観るつもりでいたんだけど、演奏が始まるとすぐに引きこまれた。軽快でダンサブルなサウンドをタイトな演奏で固め、シンセやサンプラーパッド、鉄琴なども交えた楽曲は何ともポップで爽やか。気が付けば最後まで観てしまった。それにしてもあんなにルックスの良い女性メンバーが2人もいるのは本当にずるいと思う。


■大森靖子
13:20-13:55 The Garden Hall ホールステージ
というわけで大幅に遅刻して会場に到着。今回もギター弾き語りスタイルで、大勢のオーディエンスは彼女の一挙手一投足を見逃すまいとし、歌詞の一つ一つを咀嚼するようにじっと聴き入り、張りつめたような空気が流れていた。ラストはプラグをぶち抜いてマイクもなしに完全アンプラグドで演奏、その後ステージを降りて客席を練り歩き、フロアの真ん中でオーディエンスに絡みつつ歌い上げた。カリスマ性にエンタテインメント性も兼ね備えた素晴らしいパフォーマンスだった。


■オトトイの学校 presents
『岡村詩野音楽ライター講座 YMW特別編!』

出演:岡村詩野,田中宗一郎
13:00-14:20 STUDIO38



■AZUMA HITOMI
14:00-14:30 The Garden Hall ロビーステージ
実はこれ観れたのはほんの2、3分だったけど、ちゃんと観ておけばよかった…。前方には細長いLEDライトが取り付けられ、たくさんのシンセやサンプラー類を前にAZUMA HITOMIが街頭演説のように歌い、しかも後方にはLEDライトが点滅するスネアドラム(ペダル付き)が4つ。このドラムの音が鳴らされているところには立ち会えなかったのだけど、もしかして1つのペダルを踏んで4つのスネアを同時に打ち鳴らしたのだろうか?


■吉田ヨウヘイgroup
14:35-15:10 The Garden Hall ホールステージ
フルート、オーボエ、サックスも加えた演奏巧者揃いな編成によるAOR/ソウル/ファンクetcを咀嚼したサウンドはとても心地よかった。特に、最後から2曲目に演奏された曲(タイトルわからず)がとてもファンキーで気に入った。ただ、ギターが結構歪んでいたので管弦楽器が若干聞こえにくかったのがもったいない。


■tofubeatsと音楽ライター/ブロガーが語る、ディグ術と隠れたJ-POPの名盤
出演:tofubeats,近藤真弥,荻原梓
16:00-17:20 STUDIO38



■Billboard JAPAN presents
『ヒットって、何ですか?』

出演:佐藤譲,礒崎誠二,RIO
17:30-18:50 STUDIO38



■空気公団
18:05-18:40 The Garden Hall ホールステージ
どこか懐かしささえ感じられるソフトなサウンドに、vo.山崎ゆかりの歌声がマッチ。2日間の疲れを忘れさせてくれるくらい心地良かった。


■Charisma.com
18:45-19:15 The Garden Hall ロビーステージ
スーツ姿で登場した2人。MCいつかは想像していたよりだいぶ小柄で、しかしパフォーマンスは想像以上にパワフルでアグレッシヴ。ただ毒のあるラップをするだけではなく、しっかりと怒りのアティテュードを持ってパフォーマンスしているし、そこに強い信念みたいなものが感じられた。「みなさん明日からまた満員電車に乗って仕事に行かれるかと思いますが、次はそんな人たちの曲です」というMCの後、満員電車で通勤する殺伐とした風景をテーマにした「Train HELL」に行く流れはさすが。曲ごと・フレーズごとにフリが決まっていて、オーディエンスもそれに合わせて動くコミュニケーション型のライブはたくさんのお客さんを虜にし、終盤は激しいモッシュやダンスが湧き起こって大盛り上がりだった。


■tofubeats
19:10-19:55 The Garden Room トーク/DJステージ
ダンサブルな曲でガンガン躍らせてくれた。ただ、DJ卓前にたくさんの人が密集して、あまり踊らずにtofubeatsの方をじっと見ているお客さんが多かったように思う。もちろんそれが間違ってるとは言えないけど、tofubeats自身も違和感を感じたのか「知らない曲でも踊った方が楽しいですよー」とか「ここからはみんな知ってる曲も流すんでちょっと待ってくださいね」「次みんな知ってる曲流しまーす」などMCしていたけど、彼のDJではなくライブ(彼の楽曲で、彼が歌う)を期待していた人が多かったのだろうか、ちょっといろいろと考えさせられた。とりあえず自分は後方のゆとりある場所で踊って楽しんだ。この後もZAZEN BOYSやControversial Sparkのライブがあったけど、体力的に限界が来そうだったのでこれにて僕のYEBISU MUSIC WEEKEND終了。




次回(来年?)もぜひまたやってほしいと思う。チケットの価格は、学割は据え置きしつつ一般はもう少し上げてもいいと思う(安すぎて逆に心配になった)。あとはガーデンホールのロビーステージが明るく開放的過ぎるのが解消されれば、もっとアーティストのパフォーマンスの良さが出るのでは。会場的には恵比寿ガーデンホールはとても好きなので、また同じ会場でやってほしいなと思います。
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