ライブレポート

ライブレポート:TM NETWORK@横浜アリーナ2DAYS

2015年3月21日と22日の2日間にわたって横浜アリーナで行われた、TM NETWORKの30周年記念コンサートのファイナル公演に行ってきました。2日間のセットリストは全く同じだったので、両日をまとめたライブレポートになります。

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今年2月8日にさいたまスーパーアリーナで行われた「QUIT30 HUGE DATA」の公演も行ったけど(→ライブレポート)、今回は30周年を記念する一連のコンサートのファイナルということもあり、特別な思いを抱いて2日間の参加を決めた。

その特別な思いというのは、ここ数年の間で次第に大きくなり、とりわけ「HUGE DATA」後においては居ても立ってもいられないほど想いを馳せるようになっていた1994年の「4001 DAYS GROOVE」(※最初の10年の活動におけるラストライブ)のことだ。当時中学三年だった僕はこれに行かなかった。コンサートやライブというものが、行こうかどうか迷いもしないほどに未知のものすぎたせいだ。しかしその後、2003年のTM熱再燃、2007年の人生初のTMライブ、2013年のニコ生でのLAST GROOVE(「4001 DAYS GROOVE」の映像作品名)アーカイブ配信、これらを経て日に日に後悔の念が募り、今では大袈裟でも何でもなく「人生最大の失敗」と言えるレベルにまで達してしまっていた。

だから僕としては、今回の30周年記念コンサートファイナル公演でそんな後悔の念を断ち切りたい、過去を清算したいと考えた。もちろん本人たちは「次の活動のために一旦終了する、いわば再起動のようなもの」と発言しているので、これで活動終了とか解散ではないことはわかっている。だけど「これで最後かもしれない」という気持ちで(と書くと縁起でもない話に聞こえてしまうけど、別に年齢や健康状態がどうこうということではなくて、また活動するにしても自分が行けるとは限らない、いつが自分にとって最後になるかわからないのだから、行けるときに行くという意味)、もうTMのことで後悔したくない、20年前の悔しさをまた味わいたくないという思いを抱きつつ会場に向かったのだった。


そんなわけで、辿りついた横浜アリーナは僕にとって初めての会場。ここに関してはちょっとした想い出がある。古舘伊知郎が司会だった「夜のヒットスタジオ」で、かつて横浜アリーナから中継のスペシャル特番があり、そこにTMが出演したのを当時観ていたのだけど、巨大なサンプラーがステージに置いてあって、古舘の「横浜アリーナ」という言葉を小室さんがその場でサンプリングし「ヨコハマアリーナ、ヨコハマアリーナ、ヨコヨコヨコハマアリーナ」と再生してみせたのをとてもよく覚えている。そんなマシンをそれまで見たことがなかったし、子供ながらに大きなインパクトを残したものだった。ちなみに「夜のヒットスタジオ」のwikiを見てみると、1989年5月3日に横浜アリーナ中継と記載されている。おそらくこの時のものだろう。

座席はアリーナ後方のスタンド席。1日目は北、2日目は西と逆だったけど2日ともステージまではだいたい同じくらいで、それなりの距離はあった。特に2日目は最後列から数えて2列目で、ステージ後方のLEDディスプレイはフライングスピーカーが被っていて少々見えにくかったものの、レーザーなどの演出や会場全体を俯瞰できたという意味では良かったと思う。

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オープニングは、まずセスナの計器の映像からスタート。エンジン音が鳴り響いてセスナが飛び立ち、空撮映像とともに「Just Like Paradise」が流れる。ステージにはまだ何もない。やがて奥からメンバーとサポートミュージシャン(事前に告知されていた通り、葛Gとべーあんも!)が登場。と同時にステージの左右からドラムセットやシンセセット、アンプなどが一瞬でスーッと現れ、何もないステージからほんの10秒ほどでセッティング完了。なんとも見事だ。

ミディアムテンポのドラムの四つ打ちにトーキングモジュレーターを使った葛Gのギターが乗る、とくればもちろん「RHYTHM RED BEAT BLACK」。まさかこの曲が1曲目とは思わなかった。なんでもセットに組まれるのは11年ぶり、生ドラムでの演奏は「4001 DAYS GROOVE」以来21年ぶりらしい。「RED!」「BLACK!」の合唱で会場は早速ひとつに。ウツは、体は細く見えるものの顔はややふっくらしてきて、「HUGE DATA」の時よりも元気そうに見えた。そして相変わらず声もよく出ている(あ、ちなみに僕はウツファンです)。

2曲目は「Children of the New Century」。この曲が始まると場内はどよめきのような歓声に包まれた。生で聴くのは初めてだったけど、こんなにもライブ栄えする曲だとは思っていなかった。イントロが壮大でとてもテンションが上がる。あらためてこの曲のかっこよさに気付かされた。

続いてウツがアコギを抱えての「Here, There & Everywhere」。ここまで1日目・2日目ともに同じ内容で、最終的にセットリストや演出は基本的に同じだったのだけど、細かい点でいくつかの違いがあって、2日目はよりグレードアップというかサービス精神が旺盛だった。2日目のこの曲の演奏前、ウツは突然ギターをワンストローク弾きながら「クレタ・アイランド…」と「ELECTRIC PROPHET」を歌い出したのだ。場内が沸くも、笑顔を浮かべつつそのまま「Here, ~」へ。この曲も昔から大好きな曲だ。

昨年リリースの『QUIT 30』収録曲以外では唯一演奏された2000年代以降の曲「SCREEN OF LIFE」は、イントロの木根さんのギターがとてもいい音色で、哀愁メロディーを引き立たせていた。この曲もサビの「We are always shooting」の合唱で大いに盛り上がった。

続いてのCAROLセクションは「HUGE DATA」の時とほぼ同じ。新たに加わっていた中で特に印象的だったのは、ウツがディスプレイに向かって手を振りかざすと映像が切り替わる演出。スマホっぽい感じがTMらしいアイデアだなと思いつつも、無音なので若干微妙な空気も流れていたような…。

今回、1日目と2日目の違いが最も感じられたのはレーザーの量だ。「HUGE DATA」と同様にウツが歌わないフロア仕様なアレンジの「Gia Corm Fillippo Dia」では、とにかく2日目のレーザーの量が凄まじかった。体感的には1日目や「HUGE DATA」の3倍増しといったところ。そしてCAROLセクションが終わると、ここで15分間の休憩タイム。

休憩があることは当日のアナウンスで知ったのでちょっと驚いたけど、ここまでで約1時間半。すでに通常のコンサートの長さが経過しているわけで、ここからまだまだたっぷり楽しめる!と俄然ワクワクした。休憩の間はゆったりとしたビートが延々と流れる中、2012年以降のTMのコンサート映像がモニターに映されていた。開演前のSEではTMの曲を流すのにここでは音を流さないのが謎。


休憩が終わるとまずは木根さんのソロコーナーで、「月はピアノに誘われて」をピアノ弾き語り。次は「あの夏を忘れない」と、91年の『EXPO』収録曲が続いた。「スタンダンダンダンダラスタン」の合唱はとても気持ち良かった。

続いてのTKソロタイムは15分くらいはあっただろうか、「Self Control」のインストEDMバージョンから始まり(イントロで喜んだけど歌ナシで肩透かしと感じた人もいたかも)、途中で「DIVE INTO YOUR BODY」のコーラスパートのサンプリングを(雑に)はさみながら「Get Wild」へ。ちなみに僕はこの2015年バージョンが好きではなくて、なぜかというと「It's your pain or my pain or somebody's pain~」の部分のドラムがハーフリズムになっているから。でも、これをベーあんが叩くとしっかりロックの「タメ」感が出ていてかっこよかった。曲の終盤には小室さんが赤いシンセを持ちだしてツマミをいじり倒し。これは2日目の方がビヨビヨ音にキレがあって冗長さを感じさせなかった。最後は「HUGE DATA」の時と同様にシンセを投げ大爆発。

▼こちらはそのシンセソロをGoProで撮影した映像。面白い。
TM NETWORK / Tetsuya Komuro Synthesizer Performance 2015 -HUGE DATA-



その後「HUGE DATA」と同様に終盤に「We Love The Earth」を持ってきて、続いては「Be Together」。この曲はとにかくイントロのディレイをかけたギターリフがとてもかっこよかった。そして何より今回のコンサートで最も盛り上がった曲だと思う。しかも冒頭でウツによる唯一のMC、1日目「Welcome to the Fanks!」、2日目「30周年ありがとう!」あり。サビに入る前のお決まりのターンもキマって、ウツがべーあんや葛Gや木根さんに寄っていって煽ったりいじったり、小室さんもぴょんぴょん飛び跳ねたりと、とにかく楽しんでいる感が伝わってきた。

ラストは「HUGE DATA」と同じく「I am」と「Fool On The Planet」。アンコールはやはり無く、最後は3人がステージ前方で手を振りながらスモークの中に消えていくという演出。ストリングスバージョンの「ELECTRIC PROPHET」が流れる中、スクリーンにはステージに残されたバトンとスタッフクレジットのエンドロール、そしてバトンをみんなに託すというメッセージ。


2日目の公演のエンドロールが終わった後、しばらく「????」という状態だった。僕は30年間を締めくくる感動のファイナルコンサートを観に来たはずなのに、そういう実感が全くない。それは相変わらずの「ノーMC、ノーアンコール」なシアトリカルな演出や、2日間全く同じセットリスト、「HUGE DATA」の時と同じシメ、特別な楽曲(「Nights of The Knife」はやると思っていた)ナシ、といった「特別感のなさ」「フェアウェル感のなさ」によるものだろう。なるほど、確かにこれは単なるツアーファイナルだ。彼らは再起動するものの、また近いうちに活動を再開してくれるはず、と再認識。ただ、ウツの体調もまだ万全とは言えないだろうし、しばらくは休んでほしい。そして万全の時期に活動再開したら、また僕たちを思いもよらない方法で驚かせてほしい、そう願っている。


余談ではあるけど、今回のコンサートは確かに満足のいく内容だったことは間違いない。セットリストが同じなら2日目だけ行けば十分だったかも…とは一瞬思ったものの、最近記憶力が低下してきている気がするので、より深く記憶に刻むために2回観たと思えばいいだろう。しかし冒頭で述べたように、「4001 DAYS GROOVE」を体験することができなかった20年分の思いを埋めるものでは決してなかった(フェアウェル感がなかったので当たり前ではあるけど)。なので、帰宅後にまず何をしたかというと「LAST GROOVE」の映像を観まくった。で結局、行けなかった後悔が増大しただけっていう(笑)。


■TM NETWORK 2015/3/21,22 set list

01. Opening (Just Like Paradise)
02. RHYTHM RED BEAT BLACK
03. Children of the New Century
04 .Here, There & Everywhere
05. SCREEN OF LIFE
06. [QUIT 30] Birth
(メッセージ)
07. A Day in the Girl's Life
08. CAROL (Carol's Theme Ⅰ)
(メッセージ)
09. Gia Corm Fillippo Dia
(メッセージ)
10. In The Forest
11. CAROL (Carol's Theme Ⅱ)
12. Just One Victory (1コーラス目にCAROLメッセージ)

[15 min. intermission]

13. 月はピアノに誘われて
14. あの夏を忘れない
15. TK solo (Self Control~Dive Into Your Body)~Get Wild 2015
16. We love the EARTH
17. Be Together
18. I am
(メッセージ)
19. Fool On The Planet
20. Ending (ELECTRIC PROPHET)
(メッセージ+QRコード)





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