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2015年に観た映画 BEST10

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毎年恒例の年間ベスト映画です。ここ何年かは観る映画の本数が本当に少なかったのですが、それに比べると今年はいくらか多めに観ることができました。なので今回はBEST5ではなく数年ぶりのBEST10です。映画館/DVDレンタル/TV放送合わせ、公開年に関係なく自分が2015年に観た映画から選びました。コメントはネタバレ含むため下の方にまとめてあります。



次点 『ワイルド・スタイル』
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Wild Style - 1983年 アメリカ
監督・脚本・制作:チャーリー・エーハーン
リー・ジョージ・キュノネス / フレッド・ブラザウェイ / グランドマスター・フラッシュ






No.10 『イージー・ライダー』
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Easy Rider - 1969年 アメリカ
監督 :デニス・ホッパー
脚本 :デニス・ホッパー、ピーター・フォンダ、テリー・サザーン
ピーター・フォンダ / デニス・ホッパー / ジャック・ニコルソン






No.9 『エベレスト 3D』
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Everest - 2015年 アメリカ/イギリス
監督:バルタザール・コルマウクル
脚本:ウィリアム・ニコルソン、サイモン・ボーファイ
ジェイソン・クラーク / ジョシュ・ブローリン / ジョン・ホークス / ロビン・ライト / エミリー・ワトソン / キーラ・ナイトレイ / サム・ワーシントン / ジェイク・ジレンホール






No.8 『メメント』
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Memento - 2000年 アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーラン
ガイ・ピアース / キャリー=アン・モス / ジョー・パントリアーノ






No.7 『Mommy/マミー』
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Mommy - 2014年 カナダ
監督:グザヴィエ・ドラン
脚本:グザヴィエ・ドラン
アンヌ・ドルヴァル / アントワーヌ・オリヴィエ・パイロン / スザンヌ・クレマン






No.6 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
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Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
- 2014年 アメリカ
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ジャコボーン、アーマンド・ボー、アレクサンダー・ディネラリス・Jr
マイケル・キートン / ザック・ガリフィアナキス / エドワード・ノートン / エマ・ストーン






No.5 『俺たちに明日はない』
Bonnie and Clyde

Bonnie and Clyde - 1967年 アメリカ
監督:アーサー・ペン
脚本:デヴィッド・ニューマン、ロバート・ベントン
ウォーレン・ベイティ / フェイ・ダナウェイ / マイケル・J・ポラード






No.4 『エレファント・ソング』
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Elephant Song - 2014年 カナダ
監督:シャルル・ビナメ
脚本:ニコラ・ビヨン
グザヴィエ・ドラン / ブルース・グリーンウッド / キャサリン・キーナー / キャリー=アン・モス






No.3 『ナイトクローラー』
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Nightcrawler - 2014年 アメリカ
監督 ・脚本:ダン・ギルロイ
ジェイク・ジレンホール / レネ・ルッソ / リズ・アーメッド






No.2 『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』
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God Help the Girl - 2014年 イギリス
監督・脚本:スチュアート・マードック
エミリー・ブラウニング / オリー・アレクサンデル / ハンナ・マリー






No.1 『ジュラシック・ワールド』
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Jurassic World - 2015年 アメリカ
監督:コリン・トレボロウ
脚本:リック・ジャッファ、アマンダ・シルヴァー、コリン・トレボロウ、デレク・コノリー
クリス・プラット / ブライス・ダラス・ハワード / ニック・ロビンソン / タイ・シンプキンス









■コメント(ネタバレ含みます)

『ワイルド・スタイル』
ヒップホップ・カルチャーの黎明期を知る上で最重要とされる作品。1980年代初頭のニューヨーク、サウス・ブルックリンを舞台に、グラフィティ、DJ、ラップ・バトル、ブレイク・ダンスといった当時のカルチャーを克明に記した記録映画と言ってもいいだろう。83年公開ということで、治安の悪いストリートの様子やグラフィティで埋め尽くされた地下鉄など、そこに描かれる光景は実にリアリティに満ちている。

ストーリー自体はそこまで起承転結があるわけではないけど、夜ごと地下鉄車庫に忍び込んではスプレーでボムっていたレイモンドが、やがてグラフィティ・アーティストとしての才能を認められつつも、金と名声のために商業的アーティストとなるのか、本当に自分がやりたいアートを貫き通すのかという心の葛藤と苦悩、そして成長をテーマにしている。

最終的には地元で開催されるヒップホップのフェスのステージ・グラフィティを手掛けることになり、話はあっさりと終わるのだけど、レイモンドがステージの屋根から大観衆を見下ろして満足げに笑みを浮かべるシーンがとても印象的だった。



『イージー・ライダー』
アメリカン・ニューシネマ(ちなみにこれは日本独自の呼称らしい)の代表作。コカインの密輸で金を手に入れた2人の男が謝肉祭に参加するためにカリフォルニアからニューオーリンズまでバイクで旅行。旅の途中で収監→釈放、さらにはヒッピー女子を引っ掛けてドラッグをキメ自由を謳歌するものの、それを疎む者たちの手によってあっけなく死んでしまうという、絶望と虚無しかないエンディングが衝撃的。しかしこの悲劇的な結末やあっけなさも、当時のアメリカの大衆的娯楽映画に対するアンチテーゼとして生まれたものらしく、そういった「なぜこの映画が作られ、なぜウケたのか?」という背景も探りつつ観ると何倍も面白い。

あと、主人公を演じる寡黙な男ピーター・フォンダがチバユウスケみたいでかなりカッコよかった。「サボテンの毒針で俺は死ぬのさ」とはいかなかったが。



『エベレスト 3D』
1996年に起きたエベレストの大量遭難事故を題材にした映画。ドキュメンタリー番組などで少しだけ予備知識があったけど、それでもこの映画であらためて山の怖さを思い知らされた。デスゾーンと呼ばれる、人間が生存するのが困難なほど酸素の薄い標高8,000メートル以上の場所で、自然の猛威に晒されながらそれでも頂上を目指す者たちのスト―リー。あっという間に変わる天候、雪崩、酸素の薄さからくる意識の混濁、2つのハシゴを繋ぎ合わせて渡らなければいけない巨大なクレバス、登山道での大渋滞など困難の連続でしかないのだけど、家族もいてもうすぐ子供が生まれるという状況にもかかわらずなぜエベレストに登るのか?というのは正直自分には理解ができなかった。しかしとにかく思ったのは、ここではわずかな過信や甘え、諦めの悪ささえもが判断ミスにつながり命取りになるということ。

映画を観た後、エベレストの登山サイトなどで実際の様子や登山コースを調べたのだけど、現実は映画よりもさらに厳しいようだった。というのも地形的に距離感が掴めず、近いと思っても実際は遠かったりするようだし、遭難者の遺体の多くがそのままになっていたりするらしい。高度の高いところではヘリも飛ばせず、人が担げるほどの余裕もないからだ。しかも、気温が低いため腐敗することなく残っているらしい。劇中にはそのようなシーンはなかったけど、実際は遺体の脇を通り過ぎながら登らないといけないという辛さもあるようで、それを知って絶句。

とはいえ映画としては見せ場がたくさんあり、壮大なスケールの映像や嵐のシーンでの音響などもすごい迫力。IMAX3Dで観るのがオススメ。



『メメント』
「ストーリーを終わりから始まりへ、時系列と逆向きに物語が進行する」という斬新な手法が用いられていて、一度観ただけではラストで「!?」状態。解説サイトなども観ながら3度くらい見返さないと理解できないほど難解なのだけど、理解できた時にわかるハンパない面白さがあるし、なるほど!とついつい膝を打ってしまう作品。

別にわざと難しくしているわけではなく、10分しか記憶が保てない主人公レナードが、妻を殺した犯人を捜すために証拠や手がかりをメモったりポラロイド写真を撮ったりして、彼がそれらを手掛かりに10分前の記憶を遡っていくということに基づいて映画もそのような流れになっている。結局は全員が悪人だし、記憶や記録なんて人の解釈やちょっとした細工によって簡単に捻じ曲げることができてしまうんだなという怖さもある。

話の全容がわかるにつれて最初に観た時の自分がまんまと騙されていたことに気付くのも面白いし、話が見えてきてからの「えっ!?さっきのこれ、そういうことだったのか…うわぁああーーー!!」という伏線回収も楽しめる、非常によく出来たストーリーと構成だと思う。



『Mommy/マミー』
ADHD(多動性障害)を抱える息子と母、そして吃音を持つ隣人の心の変化がとても繊細に、丁寧に描かれている。3人でセルフィーを撮るシーン、息子スティーヴがスケボーに乗りOasisの「Wonderwall」が流れるシーン、ラストの施設を抜け出すシーンなど印象的な場面が散りばめられ、映画作品として非常にメリハリがある。

基本的に1:1のサイズで撮影されており、自然と中央に視線が集まるような工夫もされているのだけど、少しだけ横長になるシーンがあったりして、それがスティーヴの視界と心のひらけ方を表現しているところが技法として非常に巧いなと思った。



『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
観終わった後の感想としては「すげー!!」しか出てこない。その凄さとは、まず長回しのように撮影されていること。もちろん実際は長回しではなくそのように見せているらしいけど、むしろそう見せるための技術の方に感服。

そんな長回しも途切れる部分があるけど、その意味をどう解釈するかというのも面白い。僕はマイケル・キートン演じるリーガン・トムソンが頭を銃で撃ち抜いた時に死に、その後の世界は彼の想像にすぎないのではないかと思っている。そんな風に、観た人によっていろいろな解釈が楽しめる作品。



『俺たちに明日はない』
『イージー・ライダー』を観て、アメリカン・ニューシネマ面白い!と思い、次に観たのがこちら。実在した銀行強盗、ボニーとクライド(TM NETWORKのお陰でその存在は25年以上も前から知ってたよ!)の逃避行劇。あらかじめ結末は知っていたものの、クライドの兄夫婦を巻き込んだり、ボニーの母の言葉に気持ちが揺らいだり、ボニーとブランチ(クライドの兄の妻)の折り合いが悪かったり、C・W・モスの父が裏表の差が激しかったり、この先どうなってしまうの?とハラハラしてしまった。大恐慌時代、なぜ2人は惹かれあったのか、なぜ銀行強盗を繰り返したのか、ボニーとクライドを中心とした登場人物たちの心情や心境の変化がそれぞれとても丁寧に描かれていて、それを追うだけでもかなり楽しめる。



『エレファント・ソング』
僕は特に(監督としての)グザヴィエ・ドランのファンというわけではないけど、この映画における彼の演技はとても素晴らしかった。とにかく巧い、の一言。少し冗長に感じる部分もあるし、失踪したローレンス医師の所在が分かった時には「なーんだ…」とも思ってしまったのだけど、そこからの展開があまりに予想外で、かつあまりによく出来ていて面白かった。

精神病院を舞台に、そこに入院しているマイケル(グザヴィエ・ドラン)が院長に提示した3つの条件がそのような形で結末の伏線回収に繋がるとは…。全体的に色味が薄く暗いトーンで描かれた映像も、陰鬱な悲劇を描くのに効果を発揮している。



『ナイトクローラー』
ジェイク・ジレンホールのまさに「怪演」と呼ぶべき演技が凄まじい。事件や事故の現場にすぐさま駆けつけスクープ映像を撮影し、それをTV局に売り込んで金を手に入れる者たちの執着心や競争心といったえげつなさが描かれているのだけど、徐々にエスカレートしてスクープ映像のために手段を選ばない悪魔へと変貌していくさまは底知れぬ狂気を感じさせる。目をギョロつかせながら感情の欠如した人間を演じきったジェイクに拍手。

手なずけやすいように学の低い部下リックを雇うも、やがてリックはルー(ジェイク・ジレンホール)の知恵を盗んで口答えをしたり、報酬の値上げを要求するようになり、半ば騙すようにしてリックを死に追いやるルー。そしてその映像さえもTV曲に持ち込み、満足げに笑みを浮かべ見つめ合うルーとTV局の局長。そんな二人に挟まれて映し出されるのは、カメラの方を見据える死に際のリック。そのシーンのインパクトが絶大で、とてつもなく怖い。



『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』
単なる「オシャレ映画」「音楽映画」として扱われるのは実にもったいない。詳しくは以前書いたこちらの記事をご参照ください。
⇒映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(原題:God Help the Girl)



『ジュラシック・ワールド』
ここまでわりと古い名作とかミニシアター系の映画が多かったのに、最後1位はこれかよという「究極の大衆的娯楽映画」。この映画については賛否がすごくはっきり分かれているみたいだけど、正直めちゃくちゃ面白かった。映像クオリティの高さはさることながら、息もつかせぬ展開の連続、単純明快なストーリー、難しいことは考えずに純粋に楽しめるものとしてこれ以上のものはなかったと思う。そしてこういう映画はやはりIMAX3Dで楽しむべきだなーと。あと、ジュラシック・ワールドの運営責任者クレアを演じたブライス・ダラス・ハワードがとても素敵だったのもポイントアップ要素。

ひとつだけ疑問だったのが、なぜザックとグレイ兄弟の両親は離婚しようとしたのか、そして事件をきっかけに離婚は回避されたのか?その辺が描ききれていなかったのが中途半端だったように思う。






以上、2015年に観た映画のBEST10でした。他にもトピックとしては東京国際映画祭で『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を27年ぶりに観たというのが大きかったです。これは初見ではないためランク対象外としましたが、27年前の記憶を鮮やかに蘇らせてくれたし、あらためてアニメ史に残る名作だと思いました。チェーン、クェス、ハサウェイのあのシーンのインパクトは今観ても凄まじいですね。個人的には音楽に興味を抱くきっかけとなったTM NETWORKを知る機会を与えてくれた映画だったので、27年ぶりに、しかも当時と同じく映画館のスクリーンで観ることができてとても感慨深かったです。
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