フリートーク

廉価版BOXセットの魅力

以前このブログで、こんな記事を書いたことがありました。

[コラム]最近、過去作コンプリートが楽しい

つまり、あるアーティストのアルバムを全作揃えるというやつです。このマイブームは現在も継続中で、主に60年代~80年代のアーティストを中心に、時には脱線したり中断しながらもいくつか同時進行で進んでたりします。


これ自体は別に取り立てて書くほどのことでもないんですが、この記事の中にも書いたように自分はかつては「広く浅く聴きたい」タイプのリスナーで、まずはベスト盤から入っていました。有名な曲や人気曲を集めたアルバムが悪いはずがない、もしベスト盤を気に入らなかったら、それはオリジナル・アルバム(俗に言うスタジオ・アルバムと同義)を聴いてもきっと気に入らないだろうと考えていたんですね。特に60年代や70年代のアーティストだとディスコグラフィがすでに10枚とか20枚とかあって、どれから聴いたらいいのかわからないというのもあって。


それがここ数年で考えがガラッと変わり、聴くならベスト盤ではなくオリジナル・アルバムだし、どうせならそのアーティストのアルバムは全部揃えてみたいという願望が出るようになりました。作品数が多い場合、新品で揃えるとなると結構な額になるので中古盤の方が入手しやすいでしょう。ただそういうのって○○年リマスターとか、ボーナストラック付きとか、いろんな再発バージョンが存在するんですよね。パッケージも紙ジャケだったりジュエルケースだったり。でも自分の性格上、同じアーティストだったらパッケージもできれば揃えたいというのがあって。あと、できれば1stから順に追って聴いていきたいけど、中古で探すとその順番通り購入できるとは限らないし。


そんな僕にとても好都合なのが、廉価版のBOXセット。何万もするコレクターズBOX的なものとは違い、ディスク一枚あたり300円~500円くらいの値段で買える「Original Album Classics」シリーズ(SONY系列)みたいなやつです。これの良いところは、「音質やバージョンが揃っていること」「パッケージが揃っていること」「収納BOXがあること」などなど。逆に良くない点としては、たまに「何でこれをセレクトした?」みたいな謎の内容だったりするのがあること。


もちろん廉価版BOXの中には「Original Album Classics」シリーズ以外にもオフィシャルのものや、廉価盤と呼ぶには忍びないほどのクオリティの高いモノもあります。これらは基本歌詞カードとか付いていないしシンプルな紙ジャケ仕様だけど、お高いコレクターズBOXを買うほど思い入れのあるファンではない、でもこれを機に聴いてみたい、ボートラも歌詞カードも取り急ぎは要らないっていう、いわゆる入門としてお手頃価格で購入できるのがいいですね。


そんなわけで、僕がこれまでに購入したオススメのBOXセットを写真付きでいくつか紹介したいと思います。





The Smith / Complete
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全8枚組
『The Smiths』 (1984)
『Meat Is Murder』(1985)
『The Queen Is Dead』(1986)
『Strangeways, Here We Come』(1987)
『Rank』(1988)
『Hatful of Hollow』(1984)
『The World Won't Listen』 (1987)
『Louder Than Bombs』(1987)

冒頭でふれた以前のブログ記事でも、過去作コンプリートにハマるきっかけになったということで紹介したのがこちら。オリジナル・アルバムが4作ということで、The Smithsはこの手のBOXセットに最適なバンドですね。自分へのクリスマスプレゼントとしてリリース時に買いました。僕の購入時は3,400円だったんですけど、今は倍くらいの値段(Amazon調べ)になってるみたいです。

これの凄いところは全作ジョニー・マー監修によるリマスターが施されていることと、オリジナルの4作以外にもライブ盤や、シングル曲の編集盤も付いた全8枚組というところですね。The Smithsはアルバム未収録の曲に名曲が多いですし。

しかも、全ディスクともに内袋付き。つまり紙ジャケが二重で、内袋はおそらくリリース当時のアナログ盤のレプリカ仕様。ここにはめちゃくちゃ細かい文字で歌詞が書いてあります。さらに『Rank』はポスター付きと、豪華すぎる内容。



Madonna / Complete Studio Albums (1983-2008)
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全11枚組
『Madonna』 (1983)
『Like a Virgin』 (1984)
『True Blue』 (1986)
『Like a Prayer』 (1989)
『Erotica』 (1992)
『Bedtime Stories』 (1994)
『Ray of Light』 (1998)
『Music』 (2000)
『American Life』 (2003)
『Confessions on a Dance Floor』 (2005)
『Hard Candy』 (2008)

『Hard Candy』までの11枚セット。BOXや初期作盤面の金色も綺麗です。あくまでオリジナル・スタジオアルバムのみのセットなのでサントラ・アルバム『Who's That Girl』、『I'm Breathless』、『Evita』が入っていないのは残念だけど、まあ11枚組で3,300円で買えたのだから大満足。今現在もこれくらいの値段で購入できます。ただ、1st~3rdまではExtended Mixなどのボーナストラックが入っているのが余計。



Slowdive / Original Album Classics
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全3枚組
『Just for a Day』 (1991)
『Souvlaki』 (1993)
『Pygmalion』 (1995)

オリジナル・アルバムが3枚なのでコンプリートしやすいSlowdive。組数としては少ないけど値段も1,160円で購入できました。BOXを購入する前から『Souvlaki』は持っていたけど、これがUSリリース版でボーナストラックが4曲入ってるやつだったんですね。このボートラ、曲自体はLee HazlewoodとNancy Sinatraの「Some Velvet Morning」のカバーとかもあっていいんだけど、『Pygmalion』期に近いミニマル・アンビエントな曲がほとんどなので、本編とは毛色がだいぶ異なっててすごく違和感があったんです。なので晴れてオリジナルの収録曲数で聴けたのが良かったですね。

彼らはアルバム未収録のEP曲やシングル曲も多いのでそれらを集めた編集盤も付けてくれたら尚良しでしたが、まあそれらは2010年にリリースされた編集盤『The Shining Breeze: The Slowdive Anthology』さえ入手すれば事足ります。



Bauhaus / 5 Albums Box Set
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全5枚組
『In the Flat Field』 (1980)
『Mask』 (1981)
『The Sky's Gone Out』 (1982)
『Burning from the Inside』 (1983)
『Singles』

80年代ポストパンク・バンド、Bauhausがこれまでにリリースしたオリジナルアルバムは5作。このBOXは、うち4作に編集盤を加えた5枚組なんですが、再結成後にリリースされた1枚が入っていないところがいいところですね。なぜなら、今後再結成後2作目がリリースされた時点で「コンプリート感」がなくなってしまい中途半端なBOXセットになってしまうから。なのでこういったBOXセットはできれば解散とか活動休止などにより今後アルバムを出す予定のないアーティストが向いてるなと(Bauhausは再結成してアルバム出しましたが)。

本作の嬉しいところは、シングル曲の編集盤が付いていることですね。全20曲収録でアルバム未収録シングルやバージョン違いが網羅されています。

あと各ディスクの盤面はメンバーが一人ずつあしらわれた綺麗なオフセット印刷だし、簡単なブックレットも付いてます。こちらは2,630円で購入。



Siouxsie and the Banshees / Classic Album Selection #1
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全6枚組
『The Scream』 (1978)
『Join Hands』 (1979)
『Kaleidoscope』 (1980)
『Juju』 (1981)
『A Kiss in the Dreamhouse』 (1982)
『Nocturne』 (1983)

ライブ盤を含めた初期の6作が収録されています。『#1』と表記されていたのでこれ以降のアルバムを収録したBOX第二弾も出るんだろうなと思っていたらやっぱり4月に出るみたいですね。この2つで12枚揃えられるのは嬉しいです。

これの凄いところは、何と言ってもパッケージ。全部見開きジャケット仕様なんですが、内側に印刷されたデザインがこれまたかっこいい!!

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そういえばBOXのパッケージデザインも、アー写ではなくデザイン性の高いものになっていて(木の実がいくつも並び、まるで人の目のように見える)これだけでもコレクター欲をくすぐられます。

あと素晴らしいのはボーナストラックが一切入っていないこと。彼らのアルバムのこれまでに出た再発盤って、やたらとボーナストラック(主にその時期のシングル曲)が加えられていることが多かったんですね。アルバムごとに強烈な世界観を持つ彼らなので、僕はそういうのが今までちょっと余計に感じられて…。なのでこれは大変嬉しいです。

盤面はそれぞれ、ジャケから取られたモチーフが小さく印字されているシンプルなものだけどこれがとても洗練されていると思います。価格は#1が3,173円でした。#2はなぜか4,000円近くに値上がりしてるみたいです(おい)。



Laura Nyro - Original Album Classics
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全5枚組
『Eli and the Thirteenth Confession』 (1968)
『New York Tendaberry』 (1969)
『Christmas and the Beads of Sweat』 (1970)
『Gonna Take a Miracle』 (1971)
『Smile』 (1976)

2ndから6thまでの5枚組。1967年リリースの1stが入っていないのはおそらく1969年と1973年の再発時にタイトルやアートワークや曲順の改訂があったせいでしょう。まだ聴いてる途中なんですが、何でもっと早く聴かなかったのか…。今から15年ほど前、60s~70sの女性SSWにハマってた時期があって、その時にJoni MitchellやCarly Simon、Rickie Lee Jones、Linda Ronstadtあたりを聴いていたんですがLaura Nyroはなぜか聴く機会がなかったんですよね。しかし、なんていい声でいい曲を書く人なんだ。

面白かったのは、The 1975「So Far (It's Alright)」のピアノリフの元ネタがこの『Eli and the Thirteenth Confession』に収録されている「Once It Was Alright Now (Farmer Joe)」だと知ることができたこと。こういう発見があるのも60sや70sのアーティストを後追いで聴くことの楽しみの一つだと思います。

The 1975 - "So Far (It's Alright)"



Laura Nyro - "Once it was alright now (Farmer Joe)"

2:25からのアウトロ部分が元ネタ。



以上6セットを紹介してきたわけですが。個人的にはDavid Bowie、The Rolling Stones、Queen、Pink Floydの廉価版BOXセットが出てほしいんですけど、
たぶんで出ないでしょう…この辺は中古でも結構な値段がするんですよね…地道に1枚ずつ集めてます。

※Queenは出てるみたいです。廉価版と呼べるかどうか微妙ですが

あと、まだ購入はしていないんですが数年前にJoni Michellの10枚組BOXセットも出てますね。Joni Michellは数枚しか持っていないのでそのうち買おうかなーと思ってます。






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