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フリートーク

音楽制作活動引退のお知らせ

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わたくしdeidakuは、2019年1月19日をもちましておよそ25年間にわたる音楽制作活動から引退することにしました。

【2019/1/21追記:全曲解説記事をアップしました】



…と、いきなりこんなことを言い出しても「は?」という感じかと思いますが。


音楽制作をしていることは大っぴらに吹聴しているわけでもなかったし(隠すつもりもなかったけど)、そもそもセミプロみたく商業的活動をしていたわけでもなくて、個人の趣味としてやっていただけなので「引退宣言」をすること自体がおこがましいんですが、まあそれは後述する「ミュージシャンごっこ」の一環でもあるのでお目こぼしを。


幼少期から音楽が好きで、日々さまざまな音楽を聴いていく中で「自分もこういう曲作ってみたいなー」とか「いいメロディだなー」「かっこいいビートだなー」みたいにインスパイアされることが多々ありました。そういった「頭の中で思い描いた音を具現化したい」という思いから、25年間黙々と曲作りをしてきたのは、「多くの人に聴いてもらいたい!」とか「売れたい!」というよりも、とりあえず自己表現欲や創作欲を満たすためと言ったらいいでしょうか。


とはいえ、確かに音楽制作を始めた高校生の頃は「こういうので食っていけたらいいな」と一瞬思ったりもしたし、YouTubeやmyspace、SoundCloud、bandcampなどが登場した折には自分もそれらを活用し「いいね」的な反応をもらえたりして、「海外の人にも聴いてもらえるってすごいな!」と感動を味わったりも。ミュージシャンのバイオによくある「ネット上に音源をアップするや瞬く間にコアな音楽ファンの間で話題に」みたいな展開に憧れたりとかね…(笑ってくれ)



■引退の理由
さてそんなわけで、引退の理由はですね。これは、自分の制作技術や能力のなさに尽きます。


といっても「俺センスねえなあ」「下手だなあ」みたいな悲観的なものではないです。世の中のいろんな音楽から刺激を受けて、頭の中では物凄くかっこいい「自作の音楽」が鳴っているんですよ。で、それを具現化しようと曲を作り始めるんだけど、そこで自分が鳴らすことのできる音っていうのは頭の中で鳴ってた音と全然違うんですね。


自分は結構、潔癖症で完璧主義っぽい性格なので、妥協できずに自分の理想の音に近づけるためにめちゃくちゃこねくり回すんです。それこそ1曲作るのに数ヶ月、いや数年、長いものでは10年くらいいじってた曲もありました。


「煮詰まる」という言葉がありますが、数年単位で同じ曲をいじくっていると、まさに「煮詰まる」んですね。各トラックの音量バランスを微妙に上げたり下げたりを何度も繰り返すみたいな。他人には聞き分けられないほどの細かい部分の調整を延々とし続けてしまって。でも一度納得いっても次の日に聴くとまた納得できずにいじってしまって。って、どこかのシューゲバンドにそんな人いましたねえ。


音楽制作を始めたばかりの25年前は、1日あれば1曲完成させることができました。それだけクオリティも低かったけど(笑)。でもどんどんいろんな音楽を聴いていくうちに、自分が体現したい音楽クオリティってどんどん高くなってしまって、身の丈を超えてしまうんですね。そうすると自分の思い描いた完成形にいつまでも近づけることができない。そして1曲が完成する前に新たな曲のインスピレーションもわいたりして。1フレーズだけとか、1コーラスだけとか、ビートだけとか、歌メロだけみたいなデモの断片が、5年ほど前から未完成のままたくさん溜まっていきました。そのうち機材を触る機会も少なくなってきて、いくつもの曲の断片は放置状態になっていきました。


自分の思い描いた音楽が自分の能力では再現できず、それによって放置された断片が「断片」のままなのが、完璧主義者の端くれとしてはいたたまれない気分になり、何もできないまま「いつかはなんとかしなきゃなあ」と漠然と考えていました。やっぱり自分は「アルバム」というフォーマットが好きなので、曲単位でリリースするのではなく、数曲まとめて曲順とかもしっかり考えてアルバムとして制作したかったんです。


曲作りを始めた25年前から、「アルバム」を作ってはカセットやMDやCD-Rにして、同じく音楽制作をしていた高校時代の友人と音源交換をしながらミュージシャンごっこ(シングルカットとか、リミックスとか、相互カバーとか、ベスト盤とか)を楽しんでましたからね。



■置き土産
そんなこんなで、この3ヶ月ほどの間でその「断片」たちを何とか完成させ、「DAAK. DAYZ.」という名義で3つの作品にまとめて公開しました。


Debut Album 『ねんまつ』
2018.12.31 Digital Release (via bandcamp)
FREE DOWNLOAD

1. みんなニュータイプ
2. Jungfrau 2 feat. 死すてぃま, 更枕くらん
3. ギンヌンガガプ (Ginnungagap)
4. いきなりディストピア
5. 2058
6. The Oregon Vortex
8. 遊星"X" (You Say "X")
8. Fata Morgana (蜃気楼)
9. -人類終了のおしらせ-





2nd Album 『ねんし』
2019.1.11 Digital Release (via bandcamp)
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1. わたしが幽霊になっても
2. 東京Dizzy Land feat. 睦峰宗光[Mutsumine Munemitsu]
3. TRILITHOИ + MEИHIR / U.F.O.V.H.S.
4. 三次元仮想世界
5. Fantasy Black Channel feat. ぼくのぎみっくのびょうよみ
6. Homeopathy
7. DAAK. FASCINATION. feat. Robert Burns
8. たあへるあなとみあ feat. 沓掛見聞録
9. 保護色ガール feat. 美咲エリモ






『波 EP』
2019.1.18 Digital Release (via bandcamp)
FREE DOWNLOAD

1. Fata Morgana (Motorik 75 Version)
2. Children (Robert Miles Cover)
3. t.A.T.u. - 30 Minutes (DAAK. DAYZ. Remix)
4. Across The Sea (Weezer Cover)
5. (Bonus Track)





DAAK. DAYZ.(お気づきかと思いますがdeidakuのもじりです。泥濁→deidaku→Day Dark→Dark Days→DAAK. DAYZ.)名義としては19日間の短い活動だったし、これは自分の25年間の集大成なんて言えるものではけっしてない(だってここ数年の断片を突貫で完成させただけだし)けど、これらの作品をリリースすることができてとても満足、というかすっきりしてます。アルバム2作のテーマというかコンセプトは、SFとか科学技術とかオカルトとか近未来みたいな感じになってます。EPはそのコンセプトから外れた、リミックスやカバー曲集です。


アルバムタイトルもちょうど年末年始の時期近くにリリースすることを想定していたので、適当に決めました。まあそれだけじゃなく、EPのタイトルと合わせてちょっとしたオマージュというか、遊び心も盛り込んでいますが。



■引退決意までの経緯
正直2017年の後半以降は全くシンセもDAWも触ってませんでした。相変わらず「断片」は眠っているけど、それらをどうする気も起きなかったんですね。ところがちょうど一年前の2018年1月19日に、個人的に師匠と思っている人が引退をしました。そう、皆さんご存知のTK氏です。


TK氏は、本来は自身が還暦を迎える2018年11月に引退するつもりだったそうです。そういうところは非常にTK氏らしいですよね。自身のバンドのデビュー10周年の日に解散発表をするような人ですから。キリのいいタイミングで劇的な幕引きをするというところは自分にも受け継がれているわけですが。


TK氏の引退には少なからず、いやかなりのショックを受けたんですが、結果的に本人が意図しないタイミングでの引退宣言となりつつも、TK氏が自身の活動にきっちりと区切りを付けたということに、僕も大いに感銘を受けました。自分も、ダラダラと有耶無耶になっている音楽制作をやめるなら自然消滅じゃなく、ちゃんと最後の作品をまとめ上げてから「やめるべき日」にきちっとやめるべきだ、と。


そのように決心したのが2018年の秋口の頃。とにかくそこから、数々の「断片」を形にしていく作業を始めました。


最初の2日間くらいでいきなり3、4曲完成させたときは「すげえ!やればできんじゃん!」ってなりましたね。今までは1曲に数ヶ月かけていたので。つまり、「音楽辞めたくて引退した」のではなく、「未完成のものを完成させるため、自分にハッパ掛けるために引退の口実が必要だった」というわけです。


とはいえ、こうして完成した楽曲は自分がかつて頭の中に描いていたものとは全くの別物です。今回、ラストの3作品をリリースするにあたり、まず「楽曲を完成させる」ということを第一目的に据えました。つまりプライオリティは
「楽曲の完成」>「頭の中の音を忠実に具現化」
ってことです。この「気持ちの切り替え」をしたことで完成のハードルが下がり、楽しく曲作りをすることができました。音楽を作り始めたあの頃のように、まっさらな気持ちで。


なので、クオリティは本当に素人の素人レベルだとは自分でも思います。自分がこのクオリティに納得しているか?と言われれば答えはNOです。でも納得行っていない作品をリリースしているつもりはありません。これまでは、細かいアラも許せなかったけど、その「アラ」を何とか「アジ」にする方法を考えたりして。曲によっては音をかなり歪ませていたり割れさせていたりしていますが、これもその方法の一部と言えます。



■使用機材
25年間楽曲制作を~みたいなことを書いてきましたが、個人の遊びの範囲なので機材に関しては本当に素人以下のものになります。

シンセは25年間、YAMAHAのEOS B700という同じものをずっと使い続けています。これはTK氏が内蔵音源とかデザインをプロデュースしたことで知られてるやつですね。あとはPCだけです。DAWはフリーソフトの「Reaper ver.0.999」というやつを使っています。サンプリング的な技法で作った曲が多いですがサンプラーなどは持ってません。ソフトシンセやMIDIも一切使っていません。


世の中のDAWを使ったトラックメイカーはほとんどソフトシンセを使っていると思います。つまりPC内の音をPC上で鳴らして仕上げるので、音がバッキバキのクリアな感じ(中田ヤスタカやtofubeatsの音源をイメージしてくれればいいです)になるんですね。でも自分はあの感じが機械的すぎて苦手なので、シンセをフォーンプラグでPCに繋いでシンセの音をリアルタイムで外部録音して、その音をDAWソフトに取り込んでエディットしながら作っていました。これをやるとノイズも大きいので音がクリアにならないんですが、それが自分の好みには合ってますね。


ドラムは主にフリーの音源素材をいろんなところからDLしてきてその音源を使っています。あくまで趣味の範囲なので、とにかく機材その他にはお金をかけませんでした。DTMerやトラックメイカーのイメージにありがちな、「PCとシンセとサンプラーとスピーカーがデスクに並んでる」とか、ちょっと憧れもしたけど。



■バイオグラフィ
最後に、過去の経歴まとめです。


こういうのって自分で書くの恥ずかしいというかイタイと思うので、この際思いっきりイタイ感じで書きます。 さっきも書いたけど、これらは皆「ミュージシャンごっこ」の一環です。 アーティスト名考えて、曲作って、曲名、アルバムタイトル、曲順、ジャケットetc.ただ楽しむためにいろいろやってきました。


2012年~2013年ぐらいの音源は、ネット上のどこかにあります。それ以前の音源はそもそもネット上にアップしていないし、DAWを使う以前なのでとても他人様に聴かせられるようなものではありません。永久に葬ります。でも、これまでを振り返ってみると、ちょっと誇れるような出来事もいくつかはあったかなあ。



1995年
高校進学と同時にファーストシンセ「YAMAHA EOS B700」を手に入れ「Tekno-ko」名義で音楽制作を開始。


1996年-1997年
コードや和音などの基礎的知識が全くない状態で計60曲以上を制作し、1年半の間でシングル7枚、アルバム3枚、リミックスアルバム1枚、ベストアルバム1枚をリリース。リリースとはいっても同じく音楽制作をやっていた友人とカセットを交換するというもの。

楽曲については、心の師匠などから影響を受けたユーロダンス風の曲が中心で、YAMAHA主催の「EOSサウンドコンテスト」にも数曲応募(受賞歴など特になし)。

Tekno-ko名義で制作した2曲がひょんなことから関東近郊の某屋内プール施設のラジオCMに起用される。


1999年
ポストロックやプログレなどエクスペリメンタルな要素を強めた作風となり、「シーラカンス」名義でアルバム制作。MDにてアルバム1枚リリース。


2002年
「Armour Piercing Crash」名義でメロディー重視のギター×シンセなバンド・サウンドの楽曲を制作しアルバム1枚をMDにてリリース。名義の由来は友人が着ていたA.P.C.のジャケットに書かれていた文字から。

当時聴いていた日英米のロックからの影響を受けた曲調で、椎名林檎の「幸福論」風にアレンジしたThe Velvet Undergroundの「Sunday Morning」やハイスタ風にアレンジした尾崎豊「I Love You」のカバーのほか、マイブラ、Weezer、Oasis、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT風の曲を収録。


2006年
エクスペリメンタル寄りのプロジェクト「シーラカンス」名義の2ndアルバムをMDでリリース。複数名義の楽曲制作の合間に作っていたエクスペリメンタル路線の曲が溜まったため。

同年The Arthouse名義でアルバム1枚を制作しリリース。Armour Piercing Crashから大幅な路線変更はなし。


2007年
SUPERCARやThe Postal Serviceから受けた、よりエレクトロニックでメロディアスな音楽性となる「Electric Youth」名義でアルバムを1枚制作。プロジェクト名はデビー・ギブソンの同名曲が由来。


2008年
しばらく楽曲制作は停滞していたが、そこそこ有名な某トラックメーカーCと知り合いになり、彼の影響でDAWを使用した音楽制作を開始。myspaceも使い始め、初めて音源をWEB上にアップする。

myspace開設にあたり「Electric Youth」から「Youth of Euphoria」名義に変更しアルバムを2枚制作。イディオム的に破綻しているその名義は、当初は「Euphoric Youth」にしようとしたもののイースタン・ユースやSonic Youthのようなバンドサウンドをイメージされることを懸念し適当に単語の配置をひっくり返したもの。


2012年-2013年
初の2人組ユニットを結成。某レーベルよりEP2枚、アルバム1枚をフリーDLにてリリース。ちなみにこのユニットのデビュー曲は「Electric Youth」名義で制作した曲が原型になっており、およそ7年越しの完成となった。


2014年
ユニットを解散。同時期に某海外アーティストの来日公演のオープニングアクト出演の勧誘を受けるが、すでに解散を決めていたため丁重にお断りした。

再びソロに戻り楽曲制作を開始。数曲をSoundCloudで発表するうちに海外レーベルからレーベルコンピへの楽曲収録の声がかかったが、なんとなく有耶無耶に終わる。この頃から楽曲制作しても完成に至らないケースが増加。中途半端な曲が溜まり、完全に活動が停滞。


2018年
心の師匠であるTK氏の引退を受け、2014年以降溜まっていた未完成のデモを完成させアルバムをリリースすることを決意。大晦日にデビュー・アルバムをリリース。


2019年
セカンド・アルバムとラスト作となるEPをリリースし引退。




というわけで、ありがとう心の師匠、ありがとうEOS B700!
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