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Albums of the Month

Albums of the Month (2019年9月)

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最近、こんな雑誌を買いました。

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2019年にSOFT BALLETが雑誌の表紙を飾るなんて!なんでも雑誌発売日である9月25日がちょうど彼らのメジャーデビューから30周年の日とのこと。元DTMerでありながらサンレコ誌を購入するのは初めてだったけど、今号はSOFT BALLETのデビュー曲「BODY TO BODY」のリミックスCDが付録されていて、リミキサーはACID ANDROID(ラルクのyukihiro氏)、上田剛士(AA=、元THE MAD CAPSULE MARKETS)、砂原良徳という豪華な面々。誌面の内容も、ディスクレビューからリリース当時のインタビュー・アーカイヴなど充実していてかなり読み応えがあった。

そんな感じで相変わらずのSOFT BALLET & BUCK-TICK祭りが続いてますが、今月聴いた作品まとめです。まずはリリースが新しめのものからいきます。


Toro y Moi / Outer Peace (2019)
★★★★☆
Toro y Moi Outer Peace

フジロックで観た彼は、しばらく見ないうちにチャラマッチョなキャラになっていた。チルウェイヴ四天王のひとりと呼ばれていた頃がなんとも懐かしいけど、ピンボケのポラロイド写真のようだったサウンドはいつしかカチリとフォーカスが定まり、それによって躍動感もキャッチーさも倍増。ナードっぽさが抜けた見た目の変化がサウンドの変化にもマッチして、ライブで感じられた有機的なグルーヴ感が音源にもしっかりと反映されている。

Toro y Moi - "Ordinary Pleasure"




James Blake / Assume Form (2019)
★★★☆☆
James Blake Assume Form

4作目だけど、アルバムをちゃんと聴くのは2011年のデビューアルバム以来8年ぶり。まず、ジャケどうした?まだハゲてないよアピール?それはさておきRosalíaをフィーチャーした「Barefoot in the Park」をはじめ全体的に穏やかでジェントルな印象。デビュー当初はそれこそトラックメイカーという感じだったけど今は完全にシンガーソングライターという感じ。個人的には彼のオートチューン・ボイスが苦手だったので(8年間新作を追っていなかったのもそのせい)、それがなくなって、より普遍的で温もりのあるサウンドになっているのがよかった。

James Blake - "Barefoot In The Park (feat. ROSALÍA)"



あと
Ed Sheeran / No.6 Collaborations Project (2019)
Miguel / War & Leisure (2017)
なんてのもあるけどまだ未聴なので10月にでも書こうと思います。

以上ここまでの4枚、あまり「ぽくない」と思われるかもしれないので一応言っておくと、奥さんが買ったり借りたりしてきた盤になります。自分では新しめの音源は今月は全く買っておりませぬ。



以下からは自分で買った音源になります。LSB(LUNA SEA・SOFT BALLET・BUCK-TICK)中心の流れがいまだ継続中。


BUCK-TICK / Six/Nine (1995 / 2002 Remaster)
★★★★★
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『狂った太陽』、『殺シノ調べ This is NOT Greatest Hits』、『darker than darknessdarker than darkness -style 93-』と最高なアルバムが続いてからの、何とも評価が難しい作品。まず、全16曲・71分超えというヴォリュームに圧倒されるし、これまでのポスト・パンク/ニューウェーヴ的な音像からガラッと雰囲気も変わっている。

曲単位でもジャンル分け不能な曲が多いうえに曲調があまりにバラエティに富んでいて、雑にまとめるなら「アンビエントやブレイクビーツを咀嚼したヘヴィなオルタナティヴ・ロック」という感じだろうか。そのため若干とっつきにくいというか、一聴して「良い!」という作品ではないのだが、溢れ出るアイデアを手あたり次第ブチ込んだ意欲作であることは間違いない。本作は何回も聴き込むうちにそのカオティックさがクセになるような作品になりそうな気がする。

…と、聴き始めた頃にここまでを書いていたのだが、果たしてその通りになった。あれから幾度となく聴いているけど、ノイジーでカオティックであることがこの作品の「キモ」となっており、ヘヴィなダークサイケ・グランジ「限りなく鼠」や呪術的なアラビアン・テクノ「楽園 (祈り 希い)」、シューゲイザー・ダブ「密室」など個人的にお気に入りの曲を中心に、死や孤独、怒り、苦悩といったものが詞世界にも漲っていてめちゃくちゃかっこいい。

ただ、そんな中で正統派グラム・ロック「愛しのロック・スター」はちょっと浮いてしまっているかな。この曲自体は特に駄曲とは思わないが、このアルバムには入れない方が良かったと思う。本作はいろんな曲があってカオティックだけどなぜか共通のフィーリングのようなものは感じられて、それがこの曲によって悪い意味でカオティックになってしまったように思う。

とは言え、歌詞においては「愛しのロック・スター」はものすごく重要な立ち位置なんだよね…。ここでは「人気者はごめんだ 人気者は僕じゃない」「道化者は疲れる 道化者は楽じゃない」と歌われていて、これは当時アルバムを出せばオリコン1位を獲る人気バンドだった彼らが、人気バンドで居続けるために道化を続ける(=業界関係者やファンに媚びを売るような制作スタイル)のはイヤだから、自分たちのやりたいようにやっていくぜという決意表明となっていて、そんな彼らの思いがこの「ファンをふるいにかけるような」作品を生み出す源となったと言えるだろう。

ちなみに本作を最後に、彼らはオリコンアルバムチャート1位を獲っていない。でも、この方向性で正解だったのは確かだ。お陰で今も彼らは常に進化を遂げながら精力的に活動中なのだから。

BUCK-TICK - "唄"




BUCK-TICK / TABOO (1989 / 2002 Remaster )
★★★★★
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『Six/Nine』とリリースは前後するが聴いた順に。メジャーデビュー・シングル「JUST ONE MORE KISS」を収録した4作目。

彼らにとって初の(そして唯一の)海外レコーディングとなった本作は、ポスト・パンクやニューウェーヴ色がかなり強く出た作品と言えそう。こんなトガった音でオリコン1位ってのもすごいな。

ボーナストラックかのように最後に収録されたヒットシングル「JUST ONE MORE KISS」は、曲調自体は浮いているとは思わない。ただ、再録するかミックスだけでもし直したほうがよりアルバムに馴染んだのではと思う。「ICONOCLASM」や「ANGELIC CONVERSATION」、「TABOO」といった曲が特に秀逸だけど、これらは後の再録/セルフカヴァー音源の方が素晴らしいため本作だけの魅力としては薄まってしまっているけど、「SEX FOR YOU」や「EMBRYO」などダークで耽美な曲(Siouxsie And The Bansheesを思い出させる)もこのアルバムを語るうえで外せない名曲。

BUCK-TICK - "JUST ONE MORE KISS"




BUCK-TICK / COSMOS (1996 / 2002 Remaster)
★★★★☆
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今年7月にB-T入門編としてベスト盤『CATALOGUE 2005』を聴いた際に最もインパクトの強かった曲「キャンディ」収録。前作『Six/Nine』から13ヶ月後にリリースされているが全く異なる質感で軽くビビる。前作はカオスでラウドでダークという印象が強かったが今作はポップでノイジーという感じ。例の「キャンディ」などはThe Jesus and Mary Chainっぽさがあり、それがタイトルの由来(ジザメリの1st『Psycho Candy』)だったりするのかな。

シングルでもない「Ash-ra」なんかは彼らの中でもかなり好きだし、ラストの「COSMOS」はどことなくCocteau Twinsっぽかったり。ただ時代のせいか、ややコンプレッサー過剰かな。確かに96年~98年頃にかけてJ-ROCK界ではエフェクトやコンプレッサーなどによる音いじりの過渡期で、椎名林檎やSUPERCAR、NUMBER GIRLなどがヴォーカルにディストーションを掛けたりドラム音をつぶして破裂音ぽくしたミックスが流行った時期でもあり、本作もそんな時流に乗った音作り。それだけに、80sポストパンク感の強い初期作品以上に古臭さが感じられてしまう点がやや残念ではある。

BUCK-TICK - "キャンディ"




BUCK-TICK / シェイプレス (1994)
★★★★★
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Aphex TwinやAutechre、Hardfloorなどテクノ系の著名アーティストによるリミックス・アルバム+フォトブック。

まずはフォトブックだが、アナログレコードのジャケットよりひと回り小さいくらいの大きさ。メンバーの写真集として見ると肩透かしを食らうので、普通にアート作品として鑑賞すべきだろう。どのページも異国情緒に溢れたヴィヴィッドな色彩の写真で、翌年リリースされた『Six/Nine』の世界観に特にマッチしているように感じた。

CDの方はこれまた素晴らしい。あの美しいコーラスをサンプリングしアンビエント・テクノに仕上げた「Jupiter」はSeefeelを連想させずにいられないし、「キラメキの中で...」"In the Glitter PT 1 (Glitter mix)"と「惡の華」"Evil Flowers (Neutron 9000 mix)"の2曲で参加したNeutron 9000はいずれもトリップホップ風に仕上げ、ゴシックな要素を削ることなくクラブ・チューンに変貌を遂げた「ドレス」"Dress (Spicelab mix)"、王道アシッド・テクノで攻めた「HYPER LOVE」"Hyper Love (Hardfloor remix)"など秀逸なリミックス揃い。

そんな中でひときわ「らしい」のはAphex Twinによる「キラメキの中で...」"In the Glitter PT 2 (Aphex mix)" で、おそらく彼は「キラメキの中で...」のトラックを何一つ使わず、代わりに「ICONOCLASM」(殺シノ調ベVer.)を使っているのでは?間違えたとかじゃなく、絶対わざとなんだろうな(笑)。

当時ファンの間では結構な物議を醸したらしいけど、UKのクラブ・ミュージックに造詣が深い人なら逆にここからB-Tに入るというのは大いにアリだと思う。



LUNA SEA / IMAGE (1992)
★★★★★
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LUNA SEA / EDEN (1993)
★★★★☆
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先月購入したインディーズ1stに続きメジャー1stと2ndを購入。『EDEN』の方が「BELIEVE」や「IN MY DREAM (With Shiver)」などのシングルも収め、時系列では後のリリースでもあるけど、アルバム全体のクオリティ(音や楽曲などトータル的に)面では『IMAGE』の方が高く感じた。こちらはシングル曲こそないものの、「Déjàvu」や「WISH」といった人気曲を収録。

どうやら『IMAGE』は初のメジャー作品ということで時間をかけてじっくりと制作されたらしく、逆に『EDEN』はJが"このアルバムの制作期間、自らを追い詰める余り、「良い曲が作れない」と精神的にダウンし、ついには肉体的にもダウンしてしまった"らしい(Wikiより)。前作から11ヶ月後のリリースということやメジャー2ndの重圧などいろいろなことがあったのだろう。

ただそれはあくまで両作を比べた場合の話であり、『EDEN』も十分にハイクオリティで、その後の本格的なブレイクも至極当然と言える。



SOFT BALLET / EARTH BORN (1989)
★★★★★
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先月2nd~4thまでを購入した、日本が誇るニューウェーヴ/EBM/インダストリアル・バンドSOFT BALLETの記念すべきデビュー・アルバム。代表曲「BODY TO BODY」を収録しているほか、「HOLOGRAM ROSE」や「KO・KA・GE・NI」「EARTH BORN」「BLACK ICE」など耽美でダークな曲はかなり完成度が高い。また恐らく彼らの楽曲の中でも最もThrobbing Gristle色が強いであろう「L-MESS」なんかはめちゃくちゃかっこいい。

…が、「PASSING MOUNTAIN」だけはどうもなあ…マザーグースの「The Muffin Man」っぽいというか、オーストラリアの国民ソング「Waltzing Matilda」っぽいというか、軍歌っぽいというか。SOFT BALLETの音楽性の広さとか、二人のソングライターの個性の違いを語るうえでは重要な曲だとは思うけど、とにかく本作の流れの中ではかなり浮いてしまっていると思う。しかも次の曲が重厚な「EARTH BORN」というのも余計に。

SOFT BALLET - "BODY TO BODY"




SOFT BALLET / BODY TO BODY 30th Anniversary Remixies
(Sound & Recording Magazine 2019年11月号付録)

★★★★☆

冒頭のサンレコ付録CD。ACID ANDROIDのリミックスは本人も誌面インタビューで「遠藤さんのボーカルの熱量と僕のトラックのアレンジが合うか心配でしたが」と触れているが、やや合っていない感もあるかも(笑)。対して上田剛士によるリミックスは藤井麻輝寄りのパンキッシュでノイジーなアレンジで、そこに上田剛士らしいキャッチーさ(彼はBABYMETALの楽曲提供者としても有名)も出ていて見事なリミックス。



SCHAFT / ULTRA (2016)
★★★★☆
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SOFT BALLETの藤井麻輝とBUCK-TICKの今井寿によるユニットが21年ぶりにリリースした2作目。参加メンバーはL'Arc~en~Ciel/ACID ANDROIDのyukihiroやAA=、元THE MAD CAPSULE MARKETSの上田剛士ら…って、まあサンレコのリミックス陣ともリンクしてますね。さらに94年の伝説のイベント「L.S.B.」はLUNA SEA、SOFT BALLET、BUCK-TICKをメインアクトに、各地のゲストとしてラルクやマッドやDIE IN CRIES(yukihiroは当時DIE IN CRIESとして共演)だったわけで、なんだかもう最近は自分の音楽趣向が「L.S.B.」を中心に回っているとしか思えない感じだなー。あ、ちなみに来月もLUNA SEAやらSOFT BALLETやらSCHWEINやら黒夢やらの購入音源が届きます。

SCHAFT - "ULTRA"

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